HLAの青いパンジー 小ぶりな筒形のフラワーベース
■詳細スペック
- メーカー:ARABIA / アラビア
- デザイナー:Hilkka-Liisa Ahola / ヒルッカ・リーサ・アホラ
- 製造国:フィンランド
- サイズ:直径10cm 高さ9cm
- サイン:底面にARABIA FINLANDとHLA/ペインターのイニシャル
■コンディション:★★★★★(5:完品)
割れや欠け、貫入がなく、製造時の姿をそのままとどめた完品のコンディションです。
■商品解説
ARABIAの装飾画家ヒルッカ・リーサ・アホラ(HLA)のフラワーベースです。白い地に、黄色い花芯をもつ青いパンジーと深い緑の葉があしらわれ、内側は淡い水色の釉薬で仕上げられています。
直径10cm、高さ9cmの小ぶりな筒形で、短い丈の花を生けるために作られました。
ヒルッカ・リーサ・アホラ — 青い花を描き続けたARABIAの装飾画家
ヒルッカ・リーサ・アホラ(Hilkka-Liisa Ahola、1920–2009)は、ヘルシンキ生まれの装飾画家・陶芸家です。1947年にARABIAに正式に入社し、花柄や女性像をあしらった作品を数多く手がけました。青を基調とした花のモチーフで知られ、1968年にはイタリアのファエンツァ国際陶芸ビエンナーレでグランプリを受賞し、これを機にARABIA美術部のアトリエへ移りました。
アホラの作品の多くは、底面に「HLA」のサインが入ります。サインの読み方や代表作は、ヒルッカ・リーサ・アホラ(HLA)完全ガイドで詳しく紹介しています。
ARABIA — フィンランドが世界に誇る陶磁器の名窯
1873年、スウェーデンのロールストランド社がヘルシンキに設立した分工場がARABIAの始まりです。当初はロシア帝国向けの陶磁器を生産していましたが、1917年のフィンランド独立後に完全なフィンランド企業となり、20世紀半ばにはフィンランド最大の陶磁器メーカーへと成長しました。
黄金時代を築いたデザイナーたち
カイ・フランク(1911–1989)は「フィンランドデザインの良心」と呼ばれ、キルタ(後のティーマ)やカルティオなど、無駄を削ぎ落とした機能美の名作を生み出しました。
ウラ・プロコッペ(1921–1968)は、コバルトブルーの手描きが美しいバレンシア(1960–2002年)と、鉄粉を施した独特の土色が魅力のルスカ(1960年代–1999年)を手がけました。ルスカの粗い表面は日本の楽焼に似た風合いで、北欧と日本の美意識の近さを感じさせます。
このほか、ビルガー・カイピアイネン(1915–1988)は「装飾の王」と呼ばれ、名作パラティッシをはじめ華やかな装飾陶芸を制作。エステリ・トムラはフローラシリーズの植物画で知られ、ライヤ・ウオシッキネンも数多くの装飾パターンを手がけました。
ヴィンテージの見分け方 — バックスタンプ(刻印)ガイド
- 1874〜1930年頃:素地への型押し(インプレスト)が主流。1878年以降はフィンランドの紋章入りカラーマークも併用。
- 1932〜1949年:クルト・エクホルムがデザインした「パイプスタンプ」。工場に導入されたトンネル窯を表現したデザイン。
- 1949〜2014年:クラウンマーク(王冠)。1964年、1971年、1975年、1981年、2014年に更新。
- 生産年の読み方:1940年代以降は月→年の順で数字が刻印。2等品にはローマ数字IIや色付きドットが付されます。
- 2016年以降:ヘルシンキ工場は2016年3月に閉鎖され、現在はタイとルーマニアで生産。ヴィンテージ品はすべてフィンランド製で、「MADE IN FINLAND」の刻印があります。









