
スウェーデンの国民的作家が生んだ 手のひらに宿る北欧の物語
スウェーデンを代表する陶芸家リサ・ラーソンがデザインしたイースター用のエッグカップです。ポスク(påsk)とはスウェーデン語でイースターの意味です。イースターエッグとは飾り用の卵で殻に彩色を施してキリストの復活祭を祝います。こちらも食用のエッグスタンドではなく、イースターエッグを乗せる飾り皿としてデザインされたものとなります。目元がとってもキュートで、小さい造形にきちんと表情を持たせている点に彼女の造形の腕前が感じられます。
リサ・ラーソンは1980年に長年所属していた古巣のグスタフスベリ社を退社した後は、フリーランスのデザイナーとしてヨーロッパ各国の企業からの依頼を受けていました。こちらは1982年にスウェーデンの生活協同組合(コープ)であるKF社から依頼されてデザインをしたものです。その後、リサ・ラーソンはKeramikstudionという自らの工房を立ち上げて本作の復刻をしています。
こちらは1982年に発売されたオリジナルのエッグカップとなります。フリーランス時代の作品である本作はリサ・ラーソンのデザインであることを強調するため”Lisa Larson Design”というシールが貼ってあります。陶器製の擬卵もセットでお送りします。
グスタフスベリ — 200年の歴史を持つスウェーデン陶磁器の聖地

ストックホルム群島ヴェルムド島に位置するグスタフスベリ工場

1825年、ストックホルム群島のヴェルムド島に創設されたグスタフスベリ磁器工場。当初はイギリス式の製法を導入し、1839年に現在も知られる錨(アンカー)のマークを採用しました。1863年にはコーンウォールから粘土を輸入し、ボーンチャイナの生産を開始。やがてスウェーデンを代表する磁器ブランドへと成長しました。

黄金時代を築いた巨匠たち
1917年に初代アートディレクターに就任したヴィルヘルム・コーゲ(1889–1960)は、「美しい日用品をすべての人に」という理念のもと、労働者向けの食器「リリエブロー」を発表。さらにアルジェンタ、ファルスタなどの名シリーズを生み出しました。
1949年にコーゲの後任となったスティグ・リンドベリ(1916–1982)は、ベルサ、スピサリブ、プルーヌス、アダムなど数々の名作を手がけ、グスタフスベリの黄金時代を築きました。「千の芸術家(Tusenkonstnären)」と呼ばれた彼は、陶磁器だけでなくテキスタイル、ガラス、グラフィックデザインなど多岐にわたる分野で活躍しました。

このほか、ベルント・フリーベリ(1899–1981)は中国宋代の青磁に影響を受けた独自の釉薬技法で世界的な評価を得、リサ・ラーソン(1931–2024)はシャモット粘土を用いた愛らしい動物フィギュアで日本でも絶大な人気を誇りました。
ヴィンテージの見分け方 — バックスタンプ(刻印)ガイド

グスタフスベリの食器には裏面にバックスタンプ(刻印)が施されています。このスタンプのデザインは時代とともに変化しており、製造年代を特定する重要な手がかりとなります。1839年に採用された錨(アンカー)マークは現在まで同社のシンボルとして受け継がれています。1993年にオリジナルの食器生産が終了し、現在はHPF社が復刻版を製造しています。ヴィンテージ品はフリント陶器やフェルトスパット磁器で、復刻版のボーンチャイナとは素材が異なります。
■詳細スペック
- メーカー:Konsument Föreningen / 消費者協会
- デザイナー:Lisa Larson / リサ・ラーソン
- シリーズ名:Pask / ポスク
- 年代:1982年
- サイズ:縦幅9.5cm 横幅5.5cm 高さ8.5cm
■コンディション:★★★★★(5:完品)
割れや欠けや貫入がなく、販売時のオリジナルのシールも残っている完品のコンディションです。本品は複数在庫品となります。全てコンディションは完品ですが、焼き加減や表情などにわずかな違いがあります。個体差をご確認の場合はチャットまたはメールにてお問い合わせください。





















