
スウェーデンの国民的作家が生んだ 手のひらに宿る北欧の物語
リサ・ラーソンがグスタフスベリ社で1976年にデザインしたスカンセン(Skansen)というシリーズのクマ(Björn)の陶器像です。こちらは大きなサイズの像となります。
本作のシリーズ名のスカンセンはリサ・ラーソンの代表作「大きな動物園(Stora Zoo)」と「小さな動物園(Lilla Zoo)」の後継作となります。1976年のスカンセンに続き、1978年には「小さなスカンセン(Lill Skansen)」というシリーズが製作されており、大小2種類の陶器像が製作されました。クマという獰猛な生き物をデフォルメして柔和な表情をした可愛らしい動物へと生まれ変わらせています。大きなサイズのクマは比較的珍しいものとなります。底面には”Gustavsberg LISA L SWEDEN”と刻印されています。
リサ・ラーソン — 北欧の愛すべき陶芸家
師匠スティグ・リンドベリとリサ・ラーソン。1年の試用期間が26年に。
リサ・ラーソン(1931-2024)。スウェーデン南部スモーランド地方エルムフルトに生まれ、ヨーテボリの工芸学校でテキスタイルから陶芸に転向。1954年、学生コンペの審査員を務めたグスタフスベリの巨匠スティグ・リンドベリに才能を見出され、「1年の試用期間」で工場に招かれました。その1年は、やがて26年間の創作活動へと続いていきます。
リンドベリが「レクストゥーガ(遊び小屋)」と呼んだ工房で、リサは「リッラ・ズー(小さな動物園)」「ABCガールズ」「アフリカ」など数々の名作を生み出しました。ある日、暗褐色のシャモット陶土でしっぽを立てた猫を作ったことが、生涯で約30種もの猫の陶器を生むきっかけとなります。
日本とリサ・ラーソン
ABCガールズの「ドーラ」に命を吹き込むリサ。1950年代の痩身美の風潮に対し、古代の豊穣の女神に着想を得たふくよかな女性像を創りました。
一つひとつ手描きで絵付けされるリサ・ラーソンの陶器。職人の手仕事ゆえの個体差が、ヴィンテージ品の魅力です。
1970年、リサは大阪万博を訪れ、益子焼の人間国宝濱田庄司と出会います。民藝運動に触れたこの体験が、彼女の手仕事への信念をさらに深めました。2010年には日本の絵本のために赤い縞模様の猫「マイキー」を描き、やがてこの猫は日本中で愛されるキャラクターに。2014-15年の日本巡回展には21万人以上が来場しました。
ヴィンテージと復刻版の見分け方
リサ・ラーソン作品の制作時期は、バックスタンプで判別できます。
- グスタフスベリ工場時代(1954-1980) — 錨マークに「GUSTAVSBERG」「LISA L.」「SWEDEN」の刻印。最もコレクター価値が高いヴィンテージ品。
- フリーランス時代(1980-1992) — ロールストランド、イエ・ガントフタなど各メーカーの刻印。
- ケラミックストゥディオン時代(1992年〜) — 「K-Studion」の刻印。リサが共同設立した工房で、ヴィンテージの名作を手作りで復刻。高品質ですがオリジナルとは異なります。
当店で取り扱うリサ・ラーソン作品は、スウェーデンから直接買い付けたヴィンテージのオリジナル品です。
■詳細スペック
- メーカー:Gustavsberg / グスタフスベリ
- デザイナー:Lisa Larson / リサ・ラーソン
- シリーズ名:Skansen / スカンセン
- 作品名:Björn / クマ
- 年代:1976年
- 生産国:スウェーデン
- サイズ:高さ11cm 横幅15.5cm 厚み9cm
■コンディション:★★★★★(5:完品)
割れ欠け貫入がなく大変状態の良いコンディションで、制作当時の姿をそのまま留めた完品です。
