カイピアイネンが描いた「楽園」 フィンランド製オリジナルの名作
| ■詳細 |
| メーカー:ARABIA / アラビア |
| デザイナー:Birger Kaipiainen / ビルガー・カイピアイネン |
| シリーズ名:Paratiisi / パラティッシ |
| 年代:1969年 |
| 製造国:フィンランド |
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コンディション:訳あり カップの高台に一箇所薄いヒビがあり汚れの入り込みがみられます。使用上のものではなく製造時に生じたものでそのまま出荷されたものとなります。ソーサーは光に透かすとスレが観察され使用感が見られます。実用に問題はありませんが状態を考慮してお得な価格でのご提供です。 |
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■サイズ 幅11.7cm(取手含む)高さ6.7cm ソーサー直径17cm |
1971年頃に製造されたARABIA社の名器パラティッシの初期のティーカップ&ソーサーです。Paratiisi(パラティッシ)とはフィンランド語で「楽園」の意味です。同社の代表的なデザイナーであったビルガー・カイピアイネンがデザインし、1969年に発売されました。パラティッシは制作に手間がかかるため、1974年には一旦生産が中止されています。わずか5年間の間で、ロゴは2回変わっていますが、こちらは最初期のヴィオラが描かれたロゴとなります。
最初期に製造されたヴィオラロゴの一種ですが、バックスタンプに年号の刻印がないため、1971年下半期ごろに製造されたものと思われます。ARABIA製品には1971年の上半期までバックスタンプに製造年月が刻印されています。カップ&ソーサーともに年月の刻印がないヴィオラロゴです。
ヴィオラロゴのパラティッシは本国フィンランドでもなかなか見つからず、世界的に見ても極めて貴重なものです。ARABIA製品のなかでもコレクターズアイテム中のコレクターズアイテムといえるでしょう。
詳しくはこちらの記事(ARABIAパラティッシロゴの歴史)もご覧ください。
「装飾の王」が生んだ楽園

パラティッシをデザインしたビルガー・カイピアイネン(1915-1988)は、フィンランドが誇る「装飾の王(Koristeiden kuningas)」。幼少期にポリオを患い、ろくろが使えない身体でありながら、50年以上にわたりアラビア工場で装飾芸術に人生を捧げました。
ミニマリズムが席巻する北欧デザインの潮流に、彼は真っ向から抗いました。
「装飾性は人類最古の執着である。それを去勢すれば、人間は弱者になる。私は単調さと単純化が嫌いだ」
妻の死、スミレ、そして楽園へ
1966年、カイピアイネンは最愛の妻マッギを失います。彼女の棺をブルーのスミレで覆ったその日から、スミレは彼の生涯のモチーフとなりました。
「ショパンはスミレを愛した。私はショパンを愛する」
悲しみの中で生まれたのが、200万個のセラミックビーズで構成された40平方メートルの巨大壁画「オルヴォッキメリ(すみれの海)」。1967年モントリオール万博でグランプリを受賞しました。

このオルヴォッキメリの延長線上に、1969年、パラティッシは誕生します。元の名前は「タルハ(果樹園)」。ベルギー国王ボードワン夫妻がアラビア工場を訪問した際、完成したばかりのこのデザインに一目惚れ。ファビオラ王妃が自宅用に購入を希望し、「パラティッシ(楽園)」と名付けられました。
アラビア工場 — パラティッシが生まれた場所


ヴィンテージと現行品の違い
パラティッシの生産は1969年に始まり、1974年に一度中断。1988年に復活しましたが、その際にオリジナルの楕円形プレートから丸形に変更され、素材もファイアンス陶器からヴィトロ磁器に変わりました。さらに2016年にはフィンランド工場が閉鎖され、現在はタイで製造されています。
つまり、フィンランド製のヴィンテージ・パラティッシは——特に1969〜1974年のオリジナル期のものは——カイピアイネン自身が監修した時代の、もう二度と作られることのない器です。
■コンディション
★★★☆☆(3:並品・訳あり)
カップの高台に一箇所薄いヒビがあり汚れの入り込みがみられます。ソーサーは光に透かすとスレが観察され使用感が見られます。
■関連コレクション
パラティッシのバックスタンプ(ロゴ)の変遷















