パラティッシ(Paratiisi)

コレクション: パラティッシ(Paratiisi)

ARABIA パラティッシとは

パラティッシ(Paratiisi)は、1873年にフィンランドで創業したARABIAを代表するシリーズです。フィンランド語で「楽園」を意味するとされ、その名の通り、色とりどりの果実や花が器いっぱいに描かれています。デザインを手がけたのはビルガー・カイピアイネン(Birger Kaipiainen)で、ARABIAの数あるシリーズの中でも特に長く親しまれてきました。

発表から今日に至るまでの間に、パラティッシは裏印(バックスタンプ)やロゴを何度か変えながら製作されてきました。旧ロゴの時代のものから、後年のヴィオラロゴが入ったものまで、時代ごとに少しずつ表情が異なるのも、このシリーズの特徴のひとつです。プレートやボウル、カップ&ソーサーなど、器種の展開が広いことも、パラティッシが長く親しまれてきた理由のひとつといえます。

ARABIAという窯元そのものが、フィンランドの磁器づくりの歴史を語るうえで欠かせない存在です。1873年の創業から150年以上にわたり、数多くのデザイナーを迎えながら食器を作り続けてきました。パラティッシは、その長い歴史の中でも特に多くの人に知られたシリーズのひとつです。北欧ヴィンテージ食器を探す中で、パラティッシという名前を目にする機会は少なくありません。数あるARABIAのシリーズの中でも、遠目からでもそれと分かるほど、絵柄そのものの存在感は際立っています。

ビルガー・カイピアイネンによるデザイン

ビルガー・カイピアイネン(Birger Kaipiainen)は、ARABIAで数々の作品を手がけたフィンランドを代表するデザイナーの一人です。パラティッシでは、りんごやぶどう、洋梨、花といったモチーフが器の余白を埋めるように大胆に配置され、絵付けには一点ごとのわずかな揺らぎが感じられます。

輪郭を縁取る太い線と、その内側に重ねられた色彩の組み合わせは、当時のフィンランドの食器デザインの中でも独特の存在感を放っていました。整然とした幾何学模様が主流だった時代にあって、果実や花を大胆にちりばめたパラティッシの絵柄は、一線を画す表現として受け止められました。

同じ絵柄であっても、製造時期によって色の乗り方や線の太さが微妙に異なります。この違いを見比べられる点は、均一な仕上がりの現行品にはないヴィンテージならではの魅力です。ヴィンテージのパラティッシを手に取ると、こうした一点ごとの違いを見比べる楽しみがあります。手に取って眺めるたびに、新しい発見がある食器です。

果実や花を写実的に描くのではなく、輪郭を大きくデフォルメしながら色面で構成していく描き方も、ビルガー・カイピアイネンらしい特徴のひとつです。細部を精緻に描き込むのではなく、色と形のバランスで見る人を惹きつける構成力に、当時のフィンランドデザインの感性がよく表れています。

長く愛される理由

パラティッシは、発表以来、複数のロゴの時代をまたいで製作が続けられてきました。ひとつのシリーズがこれほど長く作り続けられてきたこと自体が、フィンランドの家庭でどれほど親しまれてきたかを物語っています。

色彩の豊かさと、果実や花という親しみやすいモチーフは、時代が変わっても色あせない普遍的な魅力を持っています。北欧ヴィンテージ食器の中でも、パラティッシは一目でそれと分かるほど特徴的な絵柄を持ち、初めて北欧ヴィンテージに触れる方にも分かりやすい一枚です。

ARABIAという窯元の技術力と、ビルガー・カイピアイネンという稀有なデザイナーの感性が重なったことで生まれたパラティッシは、フィンランドの食器デザインを語るうえで欠かせないシリーズとして、現在も多くのコレクターや北欧ヴィンテージ食器の愛好家から支持を集めています。北欧ヴィンテージ全体への関心が高まる中でも、パラティッシは今なお選ばれ続けているシリーズです。

色展開の違い(ブラック・カラー・パープル等)

パラティッシには、地色や配色の異なるいくつかのバリエーションが存在します。もっとも広く知られているのは、白地に赤や黄、緑などの果実と花を鮮やかに描いた通常のカラー展開です。器全体が明るい印象になり、パラティッシらしい賑やかさが最も伝わる色展開といえます。

黒地に果実や花を浮かび上がらせたブラックは、通常のカラー展開とは対照的に、モチーフの輪郭と色彩がより強く際立って見えるのが特徴です。背景が黒であることで、モチーフがいっそうくっきりと浮かび上がり、落ち着きと華やかさを併せ持つ表情になります。

パープルは紫を基調とした落ち着いた配色で、他の色展開に比べて出会える機会が少なく、コレクターの間でも特に注目されている色展開です。同じ絵柄であっても、地色ひとつで器全体の印象は大きく変わります。地色による違いに加えて、裏印の年代によって発色や色合いにも違いが見られることがあり、色展開と年代の両方の視点から一枚を選んでみるのも一興です。同じ色展開のプレートやカップを組み合わせて棚に並べると、パラティッシらしい賑やかな雰囲気をより楽しめます。

ヴィンテージとして見るときのポイント

パラティッシに限らず、ヴィンテージの食器を選ぶ際には、まず状態を確認することが大切です。当店ではすべての商品を検品したうえで、★★★★☆のように星の数で状態を表し、傷や欠けの有無、絵付けの残り具合を商品ページに記載しています。

あわせて確認したいのが、裏印やロゴの違いです。旧ロゴの時代のものか、ヴィオラロゴの時代のものかによって、器の縁取りの太さや発色にも微妙な違いが見られます。絵柄の発色のムラも、ヴィンテージならではの個性として楽しめる部分です。

長い年月を経てきた食器ならではの釉薬の質感や、色の深み、あるいは細かな貫入(かんにゅう)と呼ばれるひび模様が見られることもあります。こうした経年の表情も、当時から今日まで受け継がれてきた一枚であることの証といえます。特に縁や高台の部分は欠けが生じやすい箇所のため、商品ページに掲載した写真を拡大しながら、状態の記載とあわせてご確認いただくと安心です。商品写真は複数の角度から撮影していますので、実際の色味や質感を見比べながら選んでいただけます。

現行品とヴィンテージの違い

新しく製作された食器と比べると、ヴィンテージ期のパラティッシは、裏印やロゴの意匠に時代ごとの違いが見られます。長い年月を経てきたことで生まれる釉薬の質感や、絵付けの表情の揺らぎも、ヴィンテージ期のものならではの特徴です。

当店で扱うのは、こうした旧ロゴやヴィオラロゴが入った時代のパラティッシです。同じシリーズ名であっても、いつの時代に作られたものかによって雰囲気や表情が異なる点をご理解のうえお選びいただければと思います。裏印の年代を見比べながら選ぶことも、ヴィンテージならではの楽しみのひとつです。均一な仕上がりよりも、時代を経た一枚ならではの表情を求める方に、ヴィンテージのパラティッシは向いています。

当店で扱うパラティッシについて

当店では、北欧ヴィンテージ食器を専門に取り扱っており、パラティッシについても、旧ロゴやヴィオラロゴなど時代の異なる品を順次ご紹介しています。プレートやボウル、カップ&ソーサーなど、見つかる器種は時期によって変わります。一点物のヴィンテージ食器のため、在庫の入れ替わりは不定期です。気になる一点を見つけた際には、ゆっくりと商品ページの説明をご覧いただければと思います。

すべて観賞用の食器として、一点ずつ状態を確認したうえで検品しています。かつてフィンランドの家庭で使用されていたパラティッシは、当時の暮らしの一場面を今に伝える存在です。棚や壁面に飾って、その絵柄の色彩を眺めて楽しむ方も少なくありません。

各商品ページには、★★★★☆の星の数による状態表記と、裏印やロゴの時代を含めた特徴を記載しています。気になる色展開やロゴの時代がありましたら、商品ページの説明とあわせてじっくりご覧ください。1万円以上のご注文は送料無料でお届けしています。

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