北欧フィンランドを代表する食器メーカーARABIA社の名作クロッカスのコーヒーカップ&ソーサー&ケーキ皿のトリオです。シリーズ名のクロッカスとはアヤメの花の一種です。デザインを担当したのはフローラやヴァルムやボタニカなどで知られ、自然の草花をデザインに織り込むのを得意としたエステリ・トムラです。
クロッカスシリーズには白黒版、カラー版、白黒のグレーリム版の3種類がありますが、こちらはカラー版となります。クロッカスは1978~79年のわずか2年間しか製造されなかった商品です。近年復刻版も販売されていますが、フォルムが甘かったり、オリジナルにはなかったマグカップでの復刻でヴィンテージと一定の違いがあります。こちらのコーヒーカップ&ソーサーおよび17cmプレートはヴィンテージ市場でしか入手できず、年々その希少性は高まっています。
■詳細
メーカー:ARABIA / アラビア
フォルムデザイン:Peter Winquist / ペテル・ウィンクヴィスト
パターンデザイン:Esteri Tomula / エステリ・トムラ
年代:1978〜1979年
製造国:フィンランド
コンディション:★★★★☆(4.5:極美品)
【複数在庫品】未使用のデッドストック品となります。保存上の極々軽微なスレが見られますが三点とも非常に保存状態が良いコンディションとなります。市場で入手可能なトップコンディションのヴィンテージとなります。本品は複数在庫品となります。在庫品はすべて写真と同等のコンディションとなります。個別の風合いをご確認の場合はお問い合わせください。
■サイズ
直径7.7cm 高さ6cm ソーサー直径15cm プレート直径17cm
ARABIA — フィンランドが世界に誇る陶磁器の名窯
1873年、スウェーデンのロールストランド社がヘルシンキに設立した分工場がARABIAの始まりです。当初はロシア帝国向けの陶磁器を生産していましたが、1917年のフィンランド独立後に完全なフィンランド企業となり、20世紀半ばにはフィンランド最大の陶磁器メーカーへと成長しました。
黄金時代を築いたデザイナーたち
カイ・フランク(1911–1989)は「フィンランドデザインの良心」と呼ばれ、キルタ(後のティーマ)やカルティオなど、無駄を削ぎ落とした機能美の名作を生み出しました。1949年にはARABIAのクラウンマーク(王冠のバックスタンプ)もデザインしています。
ウラ・プロコッペ(1921–1968)は、コバルトブルーの手描きが美しいバレンシア(1960–2002年)と、鉄粉を施した独特の土色が魅力のルスカ(1960年代–1999年)を手がけました。ルスカの粗い表面は日本の楽焼に似た風合いで、北欧と日本の美意識の近さを感じさせます。
このほか、ビルガー・カイピアイネン(1915–1988)は「装飾の王」と呼ばれ、名作パラティッシをはじめ華やかな装飾陶芸を制作。エステリ・トムラはフローラシリーズの植物画で知られ、ライヤ・ウオシッキネンも数多くの装飾パターンを手がけました。
ヴィンテージの見分け方 — バックスタンプ(刻印)ガイド
- 1874〜1930年頃:素地への型押し(インプレスト)が主流。1878年以降はフィンランドの紋章入りカラーマークも併用。
- 1932〜1949年:クルト・エクホルムがデザインした「パイプスタンプ」。工場に導入された122mのトンネル窯を表現したデザイン。
- 1949年〜現在:カイ・フランクがデザインしたクラウンマーク(王冠)。月桂樹の輪を逆さにして王冠に見立てた斬新なデザイン。1964年、1971年、1975年、1981年、2014年に更新。
- 生産年の読み方:1940年代以降は月→年の順で数字が刻印。2等品にはローマ数字IIや色付きドットが付されます。
- 2016年以降:ヘルシンキ工場は2016年3月に閉鎖され、現在はタイとルーマニアで生産。ヴィンテージ品はすべてフィンランド製で、「MADE IN FINLAND」の刻印があります。













