リンドベリのファイアンス、雄鶏に跨る女性 1958〜62年に作られたカルネヴァルの花瓶
スウェーデンを代表するデザイナー、スティグ・リンドベリが1958年に発表したグスタフスベリのファイアンス「カルネヴァル(Karneval)」のフラワーベースです。カルネヴァルとは「カーニバル」を意味し、白い釉薬の器面に仮装の人物や鳥たちが祝祭の登場人物のように描かれるシリーズで、製造期間は1958〜1962年の5年間でした。
細長い円筒の片面には、雄鶏の背に跨る紫色の髪の女性が描かれています。雄鶏の羽根は褐色の地に鱗のような筆致で細かく塗り分けられ、尾羽には青と紫、桃色が差し込まれています。もう片面には王冠をかぶった人物と紫色の大きな鳥、その足元を飛ぶ小さな橙色の鳥が続き、器を回すたびに登場人物が入れ替わります。口縁と高台は赤い縁取りで引き締められ、内側は青灰色の釉薬で仕上げられています。
グスタフスベリのファイアンスは、白い釉薬をかけた陶器の上に、工房のペインターが一点ずつ筆で絵付けをした作品です。リンドベリの図案をもとに、ペインターが色や模様にある程度の自由をもって描いたため、同じ図案でも一点ごとに表情が違います。スタジオでは約25年間にわたり35〜40名ほどの熟練ペインターが絵付けを担い、それぞれが自分の個別マークを器の底に残しました。本作の底部にもグスタフスベリ・スタジオの手のマークと「SWEDEN」の文字、そして封筒形のペインターマークが記されています。封筒形のマークは、当店の資料ではペインターのフランカ・プーニョ(Franca Pugno)のものです。
グスタフスベリ — 200年の歴史を持つスウェーデン陶磁器の聖地
1825年、ストックホルム群島のヴェルムド島に創設されたグスタフスベリ磁器工場。1839年に錨(アンカー)のマークを採用し、やがてスウェーデンを代表する磁器ブランドへと成長しました。1949年にアートディレクターに就任したスティグ・リンドベリ(1916–1982)は、ベルサ、スピサリブ、プルーヌス、アダム、カルネヴァルなど数々の名作を手がけ、黄金時代を築きました。
■詳細スペック
- メーカー:Gustavsberg / グスタフスベリ
- デザイナー:Stig Lindberg / スティグ・リンドベリ
- シリーズ名:Karneval / カルネヴァル
- 素材:ファイアンス(陶器)
- 年代:1958〜1962年
- 製造国:スウェーデン
- サイズ:直径6.5cm 高さ20.5cm
■コンディション:★★★★☆(4.5:極美品)
デッドストック品に近いコンディションです。底部に一箇所、製造時に生じたとみられる釉薬の弾けと、修繕の跡が見られます。当時の工房で修繕したうえで出荷されたものと考えられます。完品に近い作品ですが、この点を考慮したお得な価格でご用意しました。
■関連コレクション
→ スティグ・リンドベリ完全ガイド|生涯・全代表作・日本巡回展










