クローバーが全面に咲き誇る 復刻されなかった幻のチューリン
| 詳細スペック | |
| メーカー | ARABIA / アラビア |
| デザイナー |
Birger Kaipiainen / ビルガー・カイピアイネン |
| シリーズ名 |
Apila / アピラ |
| 年代 | 1970〜1974年 |
| 製造国 | フィンランド |
| コンディション |
★★★★☆(4:美品) ソーサー表面とカップ内部底は写真に映らない程度のスレが光に透かすと全体的に使用感がほとんどない美品となります。ソーサー背面には製造時の支柱跡が見られます。 |
| サイズ | カップ幅11.5cm(取手含む)カップ高さ6.5cm ソーサー直径17cm |
フィンランドを代表する食器メーカーARABIAが1970年から1974年まで発売されたアピラという希少なシリーズのカップ&ソーサーです。アピラとはフィンランド語で「クローバー(シロツメクサ)」の意味で、全面にクローバーの三つ葉が散りばめられたデザインとなっています。
アピラは2006〜2010年にかけて復刻版が製造されていますが、こちらはオリジナルのヴィンテージ品となっています。もともとの製造数が少なかったため希少性の高いアイテムです。
ヴィンテージの特徴は同時期に製作されたビルガー・カイピアイネンの名作パラティッシのティーカップと同型モデルを採用している点です。外側のデコレーションだけを変更して陶器の型は同様のものとなっています。なお復刻版のカップはわずかに小ぶりなサイズとなっています。また復刻版は色味が濃くはっきりとした白地に絵が転写されています。ヴィンテージの特徴は色が淡く優しい色彩を持っています。
ARABIA — フィンランドが世界に誇る陶磁器の名窯

1873年、スウェーデンのロールストランド社がヘルシンキに設立した分工場がARABIAの始まりです。当初はロシア帝国向けの陶磁器を生産していましたが、1917年のフィンランド独立後に完全なフィンランド企業となり、20世紀半ばにはフィンランド最大の陶磁器メーカーへと成長しました。

黄金時代を築いたデザイナーたち
カイ・フランク(1911–1989)は「フィンランドデザインの良心」と呼ばれ、キルタ(後のティーマ)やカルティオなど、無駄を削ぎ落とした機能美の名作を生み出しました。1949年にはARABIAのクラウンマーク(王冠のバックスタンプ)もデザインしています。
ウラ・プロコッペ(1921–1968)は、コバルトブルーの手描きが美しいバレンシア(1960–2002年)と、鉄粉を施した独特の土色が魅力のルスカ(1960年代–1999年)を手がけました。ルスカの粗い表面は日本の楽焼に似た風合いで、北欧と日本の美意識の近さを感じさせます。

このほか、ビルガー・カイピアイネン(1915–1988)は「装飾の王」と呼ばれ、名作パラティッシをはじめ華やかな装飾陶芸を制作。エステリ・トムラはフローラシリーズの植物画で知られ、ライヤ・ウオシッキネンも数多くの装飾パターンを手がけました。
ヴィンテージの見分け方 — バックスタンプ(刻印)ガイド

- 1874〜1930年頃:素地への型押し(インプレスト)が主流。1878年以降はフィンランドの紋章入りカラーマークも併用。
- 1932〜1949年:クルト・エクホルムがデザインした「パイプスタンプ」。工場に導入された122mのトンネル窯を表現したデザイン。
- 1949年〜現在:カイ・フランクがデザインしたクラウンマーク(王冠)。月桂樹の輪を逆さにして王冠に見立てた斬新なデザイン。1964年、1971年、1975年、1981年、2014年に更新。
- 生産年の読み方:1940年代以降は月→年の順で数字が刻印。2等品にはローマ数字IIや色付きドットが付されます。
- 2016年以降:ヘルシンキ工場は2016年3月に閉鎖され、現在はタイとルーマニアで生産。ヴィンテージ品はすべてフィンランド製で、「MADE IN FINLAND」の刻印があります。
■詳細スペック
- メーカー:ARABIA / アラビア
- シリーズ名:Apila / アピラ
- 種別:カップ&ソーサー
- 製造国:フィンランド










