ガラスの王様トイッカが生んだ「朝露」 真珠のような粒の輝き
フィンランドの王道ガラス食器のカステヘルミの廃盤品となったカップ&ソーサーです。フィンランド語で「露」や「しずく」を意味するカステヘルミは、ガラス作家の王様であるオイバ・トイッカによって1964年にデザインされました。ヴィンテージの特徴は表面の玉がふっくらとして立体感があり、一つひとつの粒がきめ細かな点です。さながら真珠のような美しさをたたえています。
ヴィンテージは玉の部分が大きく、光に透かしたときの美しさに奥行きがあります。メーカーは当初ヌータヤルヴィというフィンランド最古のガラス工房で製作され、後にARABIAと同一資本となり、現在のカステヘルミシリーズの復刻版はイッタラ傘下で製造されています。
こちらは古い時代のガラス作品です。ヴィンテージの持つ独特な透明感があり今では手に入らない廃盤品です。
ARABIA — フィンランドが世界に誇る陶磁器の名窯

1873年、スウェーデンのロールストランド社がヘルシンキに設立した分工場がARABIAの始まりです。当初はロシア帝国向けの陶磁器を生産していましたが、1917年のフィンランド独立後に完全なフィンランド企業となり、20世紀半ばにはフィンランド最大の陶磁器メーカーへと成長しました。

黄金時代を築いたデザイナーたち
カイ・フランク(1911–1989)は「フィンランドデザインの良心」と呼ばれ、キルタ(後のティーマ)やカルティオなど、無駄を削ぎ落とした機能美の名作を生み出しました。1949年にはARABIAのクラウンマーク(王冠のバックスタンプ)もデザインしています。
ウラ・プロコッペ(1921–1968)は、コバルトブルーの手描きが美しいバレンシア(1960–2002年)と、鉄粉を施した独特の土色が魅力のルスカ(1960年代–1999年)を手がけました。ルスカの粗い表面は日本の楽焼に似た風合いで、北欧と日本の美意識の近さを感じさせます。

このほか、ビルガー・カイピアイネン(1915–1988)は「装飾の王」と呼ばれ、名作パラティッシをはじめ華やかな装飾陶芸を制作。エステリ・トムラはフローラシリーズの植物画で知られ、ライヤ・ウオシッキネンも数多くの装飾パターンを手がけました。
ヴィンテージの見分け方 — バックスタンプ(刻印)ガイド

- 1874〜1930年頃:素地への型押し(インプレスト)が主流。1878年以降はフィンランドの紋章入りカラーマークも併用。
- 1932〜1949年:クルト・エクホルムがデザインした「パイプスタンプ」。工場に導入された122mのトンネル窯を表現したデザイン。
- 1949年〜現在:カイ・フランクがデザインしたクラウンマーク(王冠)。月桂樹の輪を逆さにして王冠に見立てた斬新なデザイン。1964年、1971年、1975年、1981年、2014年に更新。
- 生産年の読み方:1940年代以降は月→年の順で数字が刻印。2等品にはローマ数字IIや色付きドットが付されます。
- 2016年以降:ヘルシンキ工場は2016年3月に閉鎖され、現在はタイとルーマニアで生産。ヴィンテージ品はすべてフィンランド製で、「MADE IN FINLAND」の刻印があります。
■詳細スペック
- メーカー:Nuutajarvi・ARABIA
- デザイナー:Oiva Toikka / オイバ・トイッカ
- 年代:1964~1988年
- 製造国:フィンランド
- サイズ:カップ直径7cm 高さ5cm ソーサー直径 8.5cm
■コンディション:★★★★★(5:完品)
使用歴がなくソーサーにはオリジナルのシール(ヌータヤルヴィまたはARABIA)も残っているデッドストック品です。市場で入手可能なヴィンテージ品のなかでもトップコンディションの秀作です。本品は複数在庫品となります。在庫品はすべて写真と同等の完品のコンディションです。









