リサ・ラーソン キャットマンズ(Måns)マキシの白茶の猫|クリーム地に茶の耳と尾、水色の目で座る炻器の猫

リサ・ラーソン キャットマンズ(Måns/Cat Mans)完全ガイド|雄猫を呼ぶ名前の意味、三つのサイズと底のサインの読み方

北欧食器タックショミュッケ編集部
リサ・ラーソン キャットマンズ(Måns)マキシの白茶の猫|クリーム地に茶の耳と尾、水色の目で座る炻器の猫
キャットマンズ(Måns)マキシの白茶の猫。耳と顔の中央、足先と尾に茶色が入る。

キャットマンズ(Cat Mans)は、リサ・ラーソン(Lisa Larson)が手がけた、座った姿の猫の像です。尾を前足の脇にくるりと回し、背筋を伸ばしてこちらを見つめる姿をしています。作っているのは、リサが1992年にグスタフスベリ(Gustavsberg)で仲間とともに興した工房、ケラミックストゥディオン(Keramikstudion、通称Kスタジオ)です。

スウェーデン語での作品名は「Måns(モンス)」です。日本では「キャットマンズ」の呼び名で知られていますが、「Måns」は、スウェーデンで昔から猫、とりわけ雄猫を親しみやからかいを込めて呼ぶ名前でもあります。公式ショップに記録が残る大きさは三つで、なかでも高さ30cmほどの「マキシ(Maxi)」は、実際の猫を思わせる存在感があります。

この記事では、作品名の意味、三つのサイズと公式ショップに残る記録、当店で扱った10点に見る毛色と顔の違い、底のサインの読み方を順にたどります。あわせて、ストックホルムの東に広がる群島の町グスタフスベリと、スウェーデンの暮らしの中の猫の風景もご案内します。

この記事でわかること

  • キャットマンズの作品名「Måns」の意味と、スウェーデン語での使われ方
  • マキシ・ミディ・ミニの三つの大きさと、マキシが公式ショップに載っていた時期
  • 当店で扱った10点に見る、毛色と顔の違い
  • 底の手書きサインの読み方と、ジュラの猫・大きな動物園の猫との違い
目次
  1. キャットマンズ(Måns)とは——Kスタジオの座る猫
  2. 「Måns」という名前——スウェーデンで雄猫を呼ぶ言葉
  3. マキシ・ミディ・ミニ——三つの大きさと公式ショップの記録
  4. 毛色と顔——当店で扱った10点に見る違い
  5. 底のサインを読む——三つの書き方
  6. ジュラの猫、大きな動物園の猫との違い
  7. まとめ

キャットマンズ(Måns)とは——Kスタジオの座る猫

キャットマンズは、Kスタジオで作られている炻器(ストーンウェア)の猫の像です。リサ・ラーソンの猫には縞模様の丸い猫も多くありますが、キャットマンズはそれとは趣が異なり、すらりとした首と長い前足をもつ、実際の猫に近いかたちをしています。

作品名 Måns(モンス)。日本ではキャットマンズ(Cat Mans)と呼ばれる
デザイナー リサ・ラーソン(Lisa Larson, 1931–2024)
工房 ケラミックストゥディオン・グスタフスベリ(Keramikstudion Gustavsberg、Kスタジオ)
素材 炻器(ストーンウェア)
姿 前足をそろえて座り、尾を体の脇に回した猫
大きさ マキシ(高さ30cm)、ミディ(高さ15cm)、ミニ(高さ9.5cm)
当店で扱った作品 マキシ10点(白茶・茶白・黒ぶち・黒ほか)。高さ29cm・幅20cm・奥行き12cm
1969年のリサ・ラーソンの肖像|顔をかたどった陶板が並ぶ白い壁の前で微笑む
1969年のリサ・ラーソン。背後の壁に顔をかたどった陶板が並ぶ(撮影者不明/Svenska Dagbladet/パブリックドメイン)

リサ・ラーソンは1954年にグスタフスベリの工場に入り、1980年までの26年間をそこで過ごしました。工場を離れてフリーランスとして各地の企業と仕事をしたのち、1992年、アシスタントだったフランコ・ニコローシ(Franco Nicolosi)とシーヴ・ソリン(Siv Solin)とともにKスタジオを設立しました。工房の成り立ちと歩みはリサ・ラーソンのKスタジオ(Keramikstudion)とはで詳しく紹介しています。

工房のある町、グスタフスベリ

グスタフスベリは、ストックホルムの東に広がる群島の自治体ヴァルムドー(Värmdö)の町です。1825年に設立された磁器工場は、スウェーデンで2番目に古い窯です。工場は入り江に面して建ち、1890年代の写真には、港に停泊する帆船の奥に窯の煙突が並んでいます。

1890年代のグスタフスベリの港と磁器工場|帆船の向こうに工場棟と円錐形の窯の煙突
1890年代のグスタフスベリの港と磁器工場。帆船の奥に円錐形の窯の煙突が並ぶ(撮影者不明/スウェーデン海洋史博物館所蔵/CC BY-SA 4.0)
2018年のグスタフスベリ港|係留されたヨットの向こうに緑の尖塔の教会
2018年5月のグスタフスベリ港。入り江の奥に緑の尖塔の教会が建つ(Holger.Ellgaard/CC BY-SA 4.0)

赤茶のレンガ造りの旧工場の一角には、グスタフスベリ磁器博物館(Gustavsbergs porslinsmuseum)があります。リサ・ラーソンが工場時代に手がけた動物たちも、キャットマンズを作るKスタジオも、この町の窯の歴史の上に成り立っています。窯の歴史はグスタフスベリ完全ガイドにまとめています。

グスタフスベリ磁器博物館の看板と、アーチ窓が並ぶ旧工場のレンガ棟
グスタフスベリ磁器博物館の看板と、アーチ窓の並ぶ旧工場のレンガ棟(2016年/Greger Ravik/CC BY-SA 4.0)

町を少し離れると、岩と松の島々が海に点在する群島の景色が広がります。岸辺には、赤い壁に白い窓枠の家々が並びます。

ヴァルムドーのクロークホルメンから見た群島の夕景|松のシルエットと低い島影
ヴァルムドーのクロークホルメンから西を望む夕景。松の影の向こうに島々が連なる(Arunima Rosenblad/CC BY-SA 4.0)
ヴァルムドーのジュールー島エリクスベリ|岩場の岸辺に赤い木造の家が並ぶ
ヴァルムドーのジュールー島エリクスベリ。岩場の岸に赤い木造の家が並ぶ(2011年7月/Bengt Nyman/CC BY 2.0)

「Måns」という名前——スウェーデンで雄猫を呼ぶ言葉

作品名の「Måns」は、もともとスウェーデンの男性名です。スウェーデン・アカデミーの辞書(SAOB)によれば、男性名マグヌス(Magnus)に由来し、そこから転じて、猫、とりわけ雄猫を親しみやからかいを込めて呼ぶ名前としても使われてきました。用例は1741年までさかのぼり、少なくとも18世紀には猫をこう呼ぶ習わしがありました。

1904年の新聞の用例には「高く整えられたベッドの上で、『Måns』がのどを鳴らしている」という一文があります。日本語で猫を「タマ」や「ミケ」と呼ぶのに近い、身近な呼び名でした。

ブルーノ・リリエフォッシュの油彩《春の陽ざしの猫イェッペ》1886年|若葉の陰で寝そべるキジトラ猫
ブルーノ・リリエフォッシュ《春の陽ざしの猫イェッペ(Katten Jeppe i vårsol)》。若葉の陰で目を細める猫(1886年・個人蔵/パブリックドメイン)

猫は、スウェーデンの画家たちが描いてきた題材でもあります。動物画で知られるブルーノ・リリエフォッシュ(Bruno Liljefors)は、1886年、猫のイェッペが春の陽ざしの中で寝そべる姿を描きました。

Månsの語は、慣用句にも残っています。「det är mat för Måns(モンスのためのごちそうだ)」は、猫の口に合う食べ物という意味から転じて、「大好物」「願ってもないもの」を表す言い回しになりました。1710年ごろから使われてきた言い回しです。

スウェーデンの暮らしと猫

スウェーデンでは、2023年1月1日から猫の飼い主に農業庁(Jordbruksverket)への登録が義務づけられました。2024年末の時点で登録された猫は52万7,561匹にのぼります。登録されている猫全体で多い名前は、シッゲ(Sigge)、ドリス(Doris)、ルナ(Luna)、シンバ(Simba)、エルサ(Elsa)の順で、Månsは上位5つに入っていません。古くからの呼び名は、作品名の中に残っています。

カール・ラーションの水彩《台所》|黄色い板壁の台所に少女たちと、ストーブの足元の白い子猫
カール・ラーション《台所》。薪ストーブの足元に白い子猫(連作『わが家』より/スウェーデン国立美術館所蔵/パブリックドメイン)

19世紀末の画家カール・ラーション(Carl Larsson)は、ダーラナ地方スンドボーンの自宅を描いた水彩の連作『わが家(Ett hem)』を残しました。黄色い板壁の台所の奥、薪ストーブの足元には白い子猫がいます。

ヴェストマンランドの家の窓辺に座る、足先の白いキジトラ猫
ヴェストマンランド地方の家の窓辺に座る猫(Gunnar Creutz/CC BY-SA 4.0)
かぎ針編みのカバーの上で眠る白黒の猫|木の家具と押し花の額が並ぶ室内
「冬の猫」と題された、かぎ針編みのカバーの上で眠る白黒の猫(Helena Ekberg/CC BY-SA 4.0)

スウェーデンの家の窓辺や編み物のカバーの上、雪の積もった庭にも、猫の姿があります。

ストックホルム群島ヴァクスホルムの雪の上を歩く長毛の黒猫
2021年1月、ヴァクスホルムの雪の上を歩く黒猫(Bengt Nyman/CC BY 2.0)

マキシ・ミディ・ミニ——三つの大きさと公式ショップの記録

リサ・ラーソンの公式ショップに記録が残るキャットマンズの大きさは、マキシ(Maxi)、ミディ(Midi)、ミニ(Mini)の三つです。

大きさ 高さ 公式ショップの記録
マキシ(Maxi) 30cm 2011年11月に茶釉、2012年1月に灰釉の品が掲載。英語名は「Large Sitting Cat(大きな座る猫)」。2013年12月の記録には名前がない
ミディ(Midi) 15cm 2012年1月の時点で茶・黒・灰の3色。2026年10月の時点では7種
ミニ(Mini) 9.5cm 2012年1月に商品ページが加わる。2026年10月の時点では9種

マキシは2011年から2012年にかけて、茶釉と灰釉の品が公式ショップで販売されていました。2011年11月の茶釉のマキシは「ケラミックストゥディオン・グスタフスベリ製、大きな座る猫、炻器、高さ30cm」で、価格は2,050クローナでした。同じ時期のミディは、茶・黒・灰の3色から選べました。

リサ・ラーソン キャットマンズ マキシの白茶の猫を左斜め前から見た姿
左斜め前から見たマキシの白茶の猫。首から背へなだらかな線が続く。

2013年12月の公式ショップの記録にはマキシの名前がなく、2019年以降はミディとミニだけが並んでいます。2026年10月の時点で、ミディは黒白、あごの白い黒白、グレー、白茶、シャム、茶白、黒の7種、ミニは9種が掲載されています。高さ30cmのマキシは、小さな2サイズとは別格の大きさです。当店で扱ったマキシは高さ29cm・幅20cm・奥行き12cmで、公式ショップの30cmとほぼ一致します。

当店では、キャットマンズ(Cat Mans)マキシの白茶の猫をご紹介しています。

毛色と顔——当店で扱った10点に見る違い

当店ではこれまでに、マキシのキャットマンズを10点扱ってきました。かたちは同じでも、毛色と目の色、白い部分の入り方は一体ずつ違います。ここでは写真をもとに、色ごとの特徴を見ていきます。

クリーム地に色の入る猫

クリーム色の体に、耳と顔の中央、足先、尾だけ色が入るものがあります。当店で扱った白茶の猫は、黄みのある白地に茶色が入り、目は淡い水色でした。同じ配色でグレーがかった褐色の入るものもあり、こちらも水色の目をしています。色の境目はくっきりと区切られず、ぼかしたようにゆるやかに移ります。

リサ・ラーソン キャットマンズ マキシ|クリーム地に灰褐色の耳と尾、水色の目の猫
クリーム地に灰褐色の入るマキシ。目は水色。

茶白と黒ぶち

茶白の猫は、背中と頭、耳が茶色で、顔と胸、前足、尾がクリーム色です。黒ぶちの猫は、背中から胴の側面にかけてが黒く、顔と胸、尾がクリーム色をしています。どちらも目は黄色から琥珀色で、黒ぶちの猫では、黒とクリームの境目に褐色のぼかしと細かな斑点が見られます。

リサ・ラーソン キャットマンズ マキシ 茶白の猫|茶色の背と頭、クリーム色の顔と胸
茶白のマキシ。背と頭が茶、顔と胸がクリーム色。
リサ・ラーソン キャットマンズ マキシ 黒ぶちの猫|黒い背とクリーム色の顔と胸
黒ぶちのマキシ。境目に褐色のぼかしと細かな斑点。

黒い猫

黒い猫は、当店で扱った10点のうち4点を占めます。同じ黒でも、口元と前足の先だけが白いもの、口元から胸にかけてV字に白いもの、全身が黒一色のものと、白の入り方が分かれていました。目の色は橙から黄色まで幅があります。

リサ・ラーソン キャットマンズ マキシ 黒猫|口元と前足の先が白く、橙色の目
口元と前足の先が白い黒猫のマキシ。
リサ・ラーソン キャットマンズ マキシ 黒一色の猫|黄色い目だけが光る
全身が黒一色のマキシ。目だけが黄色。

顔の表情

顔に近づくと、目には色のついた釉薬に黒い瞳と黒い縁取りが入り、鼻は黒い逆三角、ひげは細い黒い線で表されています。額には数本の細い筋が刻まれ、毛並みの流れを思わせます。同じ茶白や黒でも、縁取りの太さやひげの長さには一体ごとの違いがあります。

リサ・ラーソン キャットマンズ 茶白の猫の顔|琥珀色の目と黒い鼻、細い線のひげ
茶白の猫の顔。琥珀色の目と黒い逆三角の鼻、細い線のひげ。
リサ・ラーソン キャットマンズ クリーム地の猫の顔|水色の目と額の細い筋
クリーム地の猫の顔。水色の目と、額に刻まれた細い筋。

リサ・ラーソンの作品の表情が時代によってどう変わってきたかは、リサ・ラーソンは最初から「かわいい」作家だったのかで取り上げています。

底のサインを読む——三つの書き方

キャットマンズの底には、作家名と工房名が書かれています。当店で扱った10点の写真を見比べると、書き方は大きく三つに分かれました。

型 底の色 書かれている文字
A クリーム色 手書きの大文字5行「LISA L./K-studion/Gustavsberg/MADE IN/SWEDEN」
B 釉薬のかかっていない赤褐色の素地 押し型の「MADE IN SWEDEN」と、その下に手書き3行「Lisa L./K-Studion/Gustavsberg」
C クリーム色 手書き5行。Aとほぼ同じで「Made in」が小文字まじり

Aの型は、白茶、クリーム地に灰褐色の入る2点、茶白、黒ぶちの猫に見られました。リサの略記「LISA L.」に続けて、工房名「K-studion」、町の名前「Gustavsberg」、スウェーデン製を示す「MADE IN SWEDEN」が並びます。

リサ・ラーソン キャットマンズの底面|クリーム色の底に黒の手書きでLISA L.、K-studion、Gustavsberg、MADE IN SWEDEN
Aの型。クリーム色の底に黒の手書き5行。

Bの型は、黒い猫のうち3点に見られました。底に釉薬がかかっておらず、赤褐色の素地がそのまま見えています。上の方に「MADE IN SWEDEN」の文字が押されて凹んでおり、その下に手書きで作家名、工房名、町の名前が続きます。

リサ・ラーソン キャットマンズの底面|赤褐色の素地に押し型のMADE IN SWEDENと手書きのLisa L.、K-Studion、Gustavsberg
Bの型。赤褐色の素地に押し型の文字と手書き3行。

Cの型は、全身が黒一色の1点と茶白の1点に見られ、文字の並びはAと同じで「Made in」だけが小文字まじりです。スウェーデンの博物館に所蔵されたKスタジオ製の花瓶には、「Lisa L. - 01」という署名があります。一方、当店で扱った10点の底には、写真で確認できる範囲で数字は書かれていませんでした。

リサ・ラーソン キャットマンズの底面|クリーム色の底に手書きでLISA L.、K-studion、Gustavsberg、Made in SWEDEN
Cの型。「Made in」が小文字まじりの手書き5行。

リサ・ラーソンの作品全体のサインと印については、リサ・ラーソン完全ガイドで時代ごとに整理しています。

ジュラの猫、大きな動物園の猫との違い

リサ・ラーソンの猫には、ほかにも大きめの作品があります。ここでは、1971年の「ジュラ(Jura)」の猫と、「大きな動物園(Stora Zoo)」のシリーズの大型の猫を並べてみます。

作品 時代と作り手 かたち
キャットマンズ(Måns) Kスタジオ 前足をそろえて座る、実際の猫に近い姿。マキシは高さ30cm
ジュラ(Jura)の猫 1971年、グスタフスベリ工場 樽のような胴に尾を立てた猫。高さ約12〜14cm
大きな動物園(Stora Zoo)の大型の猫 1960年代、グスタフスベリ工場(シリーズは1950年代後半に始まる) 丸い胴に縞模様の猫。1990年代から「ミア(Mia)」の名で知られる

ジュラの猫は、樽のような丸い胴に、まっすぐ立てた尾をもつ猫です。茶色から焦げ茶の縞の釉がかかり、顔は線で刻まれています。キャットマンズの写実的な座り姿とは、かたちの考え方がまったく異なります。

リサ・ラーソン グスタフスベリのジュラ(Jura)の猫|樽型の胴に立てた尾、茶の縞の釉
ジュラ(Jura)の猫。足にグスタフスベリの錨マークとリサ・ラーソンの名のシール。

大きな動物園の猫は、だるまのような丸い胴に赤茶と黒褐色の縞が入り、白い顔に目鼻が線で表されています。1960年代の大きな動物園の大型の猫が、1990年代から「ミア」の名で呼ばれるようになりました。大きな動物園の作品群はリサ・ラーソン ストラ・ズー(Stora Zoo/大きな動物園)完全ガイドで紹介しています。

リサ・ラーソン グスタフスベリの大きな動物園(Stora Zoo)の猫|丸い胴に赤茶と黒褐色の縞
大きな動物園(Stora Zoo)の猫(のちのミア)。丸い胴に赤茶と黒褐色の縞。

三つを並べると、丸く単純化した工場時代の猫から、実際の猫の姿に寄り添ったKスタジオのキャットマンズへと、リサの猫の幅の広さが見えてきます。リサが生涯に手がけた猫の作品は、リサ・ラーソンと猫でまとめてたどれます。

まとめ

要点の整理

  • キャットマンズは、リサ・ラーソンが1992年に仲間と設立したKスタジオで作られる、座った姿の猫の像
  • スウェーデン語の作品名は「Måns」。男性名マグヌスに由来し、18世紀から猫、とりわけ雄猫を親しみを込めて呼ぶ名前として使われてきた
  • 公式ショップに記録が残る大きさは、マキシ(高さ30cm)、ミディ(15cm)、ミニ(9.5cm)の三つ。マキシは2011〜2012年に公式ショップで販売され、2019年以降はミディとミニだけが並ぶ
  • 当店で扱った10点は、白茶・茶白・黒ぶち・黒など毛色と目の色が一体ずつ異なる
  • 底には「LISA L./K-studion/Gustavsberg」の手書きがあり、書き方は三つに分かれる。当店の10点に数字の書き込みは見られなかった
  • 1971年のジュラの猫、大きな動物園のシリーズの大型の猫(のちのミア)とは別の作品

キャットマンズの名前には、スウェーデンの人びとが18世紀から猫を呼んできた言葉が残っています。群島の町グスタフスベリの工房で、リサ・ラーソンのデザインをもとに、Kスタジオの職人たちが、毛色も目の色も一体ずつ違う猫を作ってきました。底を返して手書きの文字をたどると、その工房の名前に行き当たります。

参考資料
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