
フランス語で「恋人」 職人の手仕事が生む群青の濃淡
ロールストランドの主力デザイナーであったマリアンヌ・ウエストマンの代表作モナミのスープ皿です。ヴィンテージのモナミのなかでもスープ皿はあまり数が製造されなかったため比較的珍しいものとなります。
雨の日に生まれた「恋人」

1940年代後半のある雨の日、若きデザイナー マリアンヌ・ウェストマンは、雨に濡れながら咲く白く可憐な野生のローズマリー(ラブラドール・ティー)をスケッチしました。

その4枚花弁の素朴な花が、後にモナミの青い花模様の原型となります。Mon Amieとはフランス語で「恋人」。1952年に発表されると瞬く間にスウェーデン中の食卓に広がり、ロールストランドの売上の半分以上を占めるほどの大ヒット作となりました。


ヴィンテージと復刻版の違い
現在流通している復刻版はインドネシア産の量産品です。地肌は真っ白で、青色は均一にプリントされています。一方、ヴィンテージのオリジナルはステンシル(型紙)技法で一つ一つ手作業で絵付けされたもの。オフホワイトの柔らかな地肌に、手仕上げならではの濃淡の異なる群青が重なり、同じものは二つとありません。
バックスタンプにも違いがあります。復刻版は「MON AMIE Marianne Westman Rörstrand」ですが、オリジナルには必ず「SWEDEN」の刻印が入っています。半世紀ほど前の北欧製の器ですが、古い時代のものほど芸術性に優れ、器としての完成度が高いのが特徴です。

「SWEDEN」の刻印あり

「Marianne Westman Rörstrand」
状態の良いヴィンテージは、年々少なくなっています。
ヴィンテージの見分け方 — バックスタンプ(刻印)ガイド

グスタフスベリの食器には裏面にバックスタンプ(刻印)が施されています。このスタンプのデザインは時代とともに変化しており、製造年代を特定する重要な手がかりとなります。1839年に採用された錨(アンカー)マークは現在まで同社のシンボルとして受け継がれています。1993年にオリジナルの食器生産が終了し、現在はHPF社が復刻版を製造しています。ヴィンテージ品はフリント陶器やフェルトスパット磁器で、復刻版のボーンチャイナとは素材が異なります。
■詳細スペック
- メーカー:Rorstrand / ロールストランド
- デザイナー:Marianne Westman / マリアンヌ・ウエストマン
- シリーズ名:Mon Amie / モナミ
- 年代:1952〜1973年
- サイズ:直径20cm 高さ4cm
■コンディション:訳あり品
表面は光に透かすとカトラリー跡が見られます。背面の高台部に薄い欠けとバックスタンプ右側に貫入が見られます。貫入とは製造工程の焼成時に釉薬面に走るヒビで使用上のキズや本体そのもののダメージではありません。メーカーの検品を通過したものとなります。割れや欠けはなく製造時の姿をとどめた良品となります。

