スウェーデンの国民的作家が生んだ 壁を彩る北欧アートの世界
■コンディション
訳あり
特筆するダメージがなく表面に摩耗が見られないため、飾りとしても使用されなかったデッドストック品となりますが、背面の一角にごく薄いチップ(陶土の剥がれ)が見られます。商品の美観を損ねるものではありませんが、訳あり品としてお得な価格でのご提供です。その他の点では、本作は製作時の姿を留めた完品にあたります。
■商品解説
群青の釉面に、金土色のレリーフがくっきりと浮かぶ――
リサ・ラーソンが1966年にグスタフスベリの G-Studion(スタジオ) で手がけたVäggplattor(壁掛け陶板)シリーズの《雄鶏(tupp / tuppfågel)》です。量産ラインとは別のスタジオで、職人が手作業で成形・加飾・焼成を行った重厚なスタジオピースで、厚み約3cm・約3kgの迫力があります。
見どころ
• 希少な金色のバリエーション
背景は薄水色〜群青が揺らぐ深い青。鉄分を含む釉と還元焼成(酸素を抑えた焼成)によって、青と金に微妙な表情が生まれています。微結晶のような斑点が奥行きを与え、光の角度で色が変化します。
• モダン×フォークの意匠
雄鶏の冠・翼・羽根を葉や果実の形で構成した幾何学的デザイン。キュビスム的な省略と北欧フォークアートの温かみが同居し、1960年代半ばのリサらしい実験精神が感じられます。
• スタジオ由来をうかがわせる仕様
本作の背面には量産品で見られるスタンプが見当たりません。スタジオ内の小ロット制作や別工程での焼成個体である可能性を示唆するディテールです(※工房内の運用により個体差があります)。
シリーズについて
Väggplattor には6種の鳥が展開され、左向きの鳥/振り向く鳥/キジ/カッコウ/イソシギ/雄鶏 が知られています。本作はその中でも視覚的インパクトの強いモチーフと希少色が重なる人気作です。
■詳細
メーカー:Gustavsberg / グスタフスベリ
デザイナー:Lisa Larson / リサ・ラーソン
シリーズ:Väggplattor / 壁掛け陶板
年代:1966〜1975年
コンディション:訳あり
■サイズ
縦横27cm 厚み3cm
リサ・ラーソン — 北欧の愛すべき陶芸家
師匠スティグ・リンドベリとリサ・ラーソン。1年の試用期間が26年に。
リサ・ラーソン(1931-2024)。スウェーデン南部スモーランド地方エルムフルトに生まれ、ヨーテボリの工芸学校で陶芸を学ぶ。1954年、学生コンペの審査員を務めたグスタフスベリの巨匠スティグ・リンドベリに才能を見出され、「1年の試用期間」で工場に招かれました。その1年は、やがて26年間の創作活動へと続いていきます。
「レクストゥーガ(遊び小屋)」と呼ばれた工房で、リサは「リッラ・ズー(小さな動物園)」「ABCガールズ」「アフリカ」など数々の名作を生み出しました。
日本とリサ・ラーソン
ABCガールズの「ドーラ」に命を吹き込むリサ。1950年代の痩身美の風潮に対し、古代の豊穣の女神に着想を得たふくよかな女性像を創りました。
一つひとつ手描きで絵付けされるリサ・ラーソンの陶器。職人の手仕事ゆえの個体差が、ヴィンテージ品の魅力です。
1970年、リサは大阪万博を訪れ、益子焼の人間国宝濱田庄司と出会います。民藝運動に触れたこの体験が、彼女の手仕事への信念をさらに深めました。2010年には日本の絵本のために赤い縞模様の猫「マイキー」を描き、やがてこの猫は日本中で愛されるキャラクターに。2014-15年の日本巡回展には21万人以上が来場しました。
ヴィンテージと復刻版の見分け方
リサ・ラーソン作品の制作時期は、バックスタンプで判別できます。
- グスタフスベリ工場時代(1954-1980) — 錨マークに「GUSTAVSBERG」「LISA L.」「SWEDEN」の刻印。最もコレクター価値が高いヴィンテージ品。
- フリーランス時代(1980-1992) — ロールストランド、イエ・ガントフタなど各メーカーの刻印。
- Kスタジオ(Keramikstudion:Kスタジオ)時代(1992年〜) — 「K-Studion」の刻印。リサが共同設立した工房で、ヴィンテージの名作を手作りで復刻。高品質ですがオリジナルとは異なります。
当店で取り扱うリサ・ラーソン作品は、スウェーデンから直接買い付けたヴィンテージのオリジナル品です。













