スウェーデンの名窯が生んだ 北欧ヴィンテージの逸品
スウェーデンの名窯グスタフスベリのリンダというシリーズのヴィンテージのコーヒーカップです。スタッキング(重ね置き)が可能なフォルムで、1970年代に製作された省スペースのモデルとなります。
グスタフスベリはフォルムと配色という二つの要素で歴史に残る食器を生み出してきました。本作は同社の代表的なデザイナーのスティグ・リンドベリの手によるものです。リンダはラテン語圏で「美しい」という意味の女性名ですが、同型シリーズのアレナと同色の釉薬を使用しており、乳白色の下地と朱色のコントラストが美しい逸品です。
リンダはコーヒーカップのワンサイズのみの展開となります。通常コーヒーカップは小ぶりなものが多いですが、こちらは比較的大きな容量のものです。
製品のバックスタンプにはVDNという品質保証マークが刻印されています。VDNマークとはVarudeklarationsnämndenという消費者協会によって耐久性の試験をパスした製品であることを示しています。日本でいうJISマークに相当するもので、スウェーデンの製品には1951年から1973年までの間に刻印されました。
バックスタンプのグスタフスベリのロゴは1970年から使用された錨に縄がないデザインとなります。つまり本品は1970年から1973年の間に製作されたものとなります。
グスタフスベリ — 200年の歴史を持つスウェーデン陶磁器の聖地

1825年、ストックホルム群島のヴェルムド島に創設されたグスタフスベリ磁器工場。当初はイギリス式の製法を導入し、1839年に現在も知られる錨(アンカー)のマークを採用しました。1863年にはコーンウォールから粘土を輸入し、ボーンチャイナの生産を開始。やがてスウェーデンを代表する磁器ブランドへと成長しました。

黄金時代を築いた巨匠たち
1917年に初代アートディレクターに就任したヴィルヘルム・コーゲ(1889–1960)は、「美しい日用品をすべての人に」という理念のもと、労働者向けの食器「リリエブロー」を発表。さらにアルジェンタ、ファルスタなどの名シリーズを生み出しました。
1949年にコーゲの後任となったスティグ・リンドベリ(1916–1982)は、ベルサ、スピサリブ、プルーヌス、アダムなど数々の名作を手がけ、グスタフスベリの黄金時代を築きました。「千の芸術家(Tusenkonstnären)」と呼ばれた彼は、陶磁器だけでなくテキスタイル、ガラス、グラフィックデザインなど多岐にわたる分野で活躍しました。

このほか、ベルント・フリーベリ(1899–1981)は中国宋代の青磁に影響を受けた独自の釉薬技法で世界的な評価を得、リサ・ラーソン(1931–2024)はシャモット粘土を用いた愛らしい動物フィギュアで日本でも絶大な人気を誇りました。
ヴィンテージの見分け方 — バックスタンプ(刻印)ガイド

グスタフスベリの食器には裏面にバックスタンプ(刻印)が施されています。このスタンプのデザインは時代とともに変化しており、製造年代を特定する重要な手がかりとなります。1839年に採用された錨(アンカー)マークは現在まで同社のシンボルとして受け継がれています。1993年にオリジナルの食器生産が終了し、現在はHPF社が復刻版を製造しています。ヴィンテージ品はフリント陶器やフェルトスパット磁器で、復刻版のボーンチャイナとは素材が異なります。
■詳細スペック
- メーカー:Gustavsberg / グスタフスベリ
- デザイナー:Stig Lindberg / スティグ・リンドベリ
- シリーズ名:Linda / リンダ
- 年代:1970〜1973年
- 製造国:スウェーデン
- サイズ:カップ 直径8.7cm 高さ7.2cm ソーサー直径12.5cm プレート直径18cm
■コンディション:★★★★☆(4:美品)
カップの取っ手部分に光に透かすと貫入が見られます。貫入とは製造工程の焼成時に釉薬面に走るヒビで使用上のキズや本体そのもののダメージではありません。メーカーの検品を通過したものとなります。ソーサーとプレートは光に透かすとわずかに保存上のスレが見られますがデッドストックと同様のコンディションです。本品は複数在庫品となります。在庫はすべて写真と同等のコンディションとなります。個別のコンディションをご確認の場合はチャットまたはメールにてお問い合わせください。










