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Gustavsberg

グスタフスベリ ダート(Dart)グラタン皿

通常価格 ¥8,000
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リンドベリ晩年の実用美 1200℃で焼かれた頑強なストーンウェア

スウェーデンの伝統的な陶器メーカー、グスタフスベリ社のダートというシリーズのグラタン皿です。もともとは1人〜2人前用のグラタン皿として造られたものですが、フィッシュプレートやバター皿、物入れなど多用途に使えるデザインとなります。

シリーズ名のダートは「ダーツ」の意味ですが、何重にもつらなる輪っかのような青い線が的を表現しているようです。シンプルなデザイン性と頑丈さを兼ね備えており、まさに北欧モダンらしさを体現した作品の一つです。

ダートはグスタフスベリの製品の中では珍しいストーンウェア(炻器)となります。ストーンウェアとは陶器と磁器の中間的な製法で作られ双方の特性を併せ持つものです。陶器は多孔質かつ肉厚で、地肌の土が露出していることもある重厚な焼き物です。一方で磁器は全面に釉薬がかかり高温で焼かれた薄造りで軽快なツヤのある器です。

ストーンウェアとは陶器の材料を使いつつ、焼成時の温度を磁器と同等の1200℃で焼いたものです。全面に釉薬がかかっており、しかも肉厚のため耐久性が非常に高いのが特徴です。ダートは肉厚な本体をハンドペイントの水色のラインが取り巻いて、ストーンウェアが持つ無骨で重たい質感に軽快さを与えた食器です。本シリーズはスティグ・リンドベリ亡き後の1987年まで製造されたもので、彼の晩年の作品となっています。使い勝手もよく、多少手荒く扱っても頑丈な器で店主イチオシのアイテムです。

グスタフスベリ — 200年の歴史を持つスウェーデン陶磁器の聖地

グスタフスベリ磁器工場と港の風景
ストックホルム群島ヴェルムド島に位置するグスタフスベリ工場

1825年、ストックホルム群島のヴェルムド島に創設されたグスタフスベリ磁器工場。当初はイギリス式の製法を導入し、1839年に現在も知られる錨(アンカー)のマークを採用しました。1863年にはコーンウォールから粘土を輸入し、ボーンチャイナの生産を開始。やがてスウェーデンを代表する磁器ブランドへと成長しました。

スティグ・リンドベリ グスタフスベリ工場にて
グスタフスベリのアートディレクター、スティグ・リンドベリ(1916–1982)

黄金時代を築いた巨匠たち

1917年に初代アートディレクターに就任したヴィルヘルム・コーゲ(1889–1960)は、「美しい日用品をすべての人に」という理念のもと、労働者向けの食器「リリエブロー」を発表。さらにアルジェンタ、ファルスタなどの名シリーズを生み出しました。

1949年にコーゲの後任となったスティグ・リンドベリ(1916–1982)は、ベルサ、スピサリブ、プルーヌス、アダムなど数々の名作を手がけ、グスタフスベリの黄金時代を築きました。「千の芸術家(Tusenkonstnären)」と呼ばれた彼は、陶磁器だけでなくテキスタイル、ガラス、グラフィックデザインなど多岐にわたる分野で活躍しました。

グスタフスベリ工場での手描き装飾作業
グスタフスベリ工場の装飾部門でコーヒーカップに絵付けをする職人

このほか、ベルント・フリーベリ(1899–1981)は中国宋代の青磁に影響を受けた独自の釉薬技法で世界的な評価を得、リサ・ラーソン(1931–2024)はシャモット粘土を用いた愛らしい動物フィギュアで日本でも絶大な人気を誇りました。

ヴィンテージの見分け方 — バックスタンプ(刻印)ガイド

グスタフスベリのロゴの歴史 1825年から1993年までのバックスタンプの変遷
グスタフスベリのバックスタンプの変遷(1825–1993年) 出典:Jane Fredlund, Stora antikboken, 2021

グスタフスベリの食器には裏面にバックスタンプ(刻印)が施されています。このスタンプのデザインは時代とともに変化しており、製造年代を特定する重要な手がかりとなります。1839年に採用された錨(アンカー)マークは現在まで同社のシンボルとして受け継がれています。1993年にオリジナルの食器生産が終了し、現在はHPF社が復刻版を製造しています。ヴィンテージ品はフリント陶器やフェルトスパット磁器で、復刻版のボーンチャイナとは素材が異なります。


■詳細スペック

  • メーカー:Gustavsberg / グスタフスベリ
  • デザイナー:Stig Lindberg / スティグ・リンドベリ
  • シリーズ名:Dart / ダート
  • 年代:1977〜1987年
  • 生産国:スウェーデン
  • サイズ:高さ3.5cm 横幅22.5cm 縦幅11.5cm

■コンディション:★★★★★(5:完品)

未使用で状態の良いデッドストック品となります。


■関連コレクション

グスタフスベリ完全ガイド — 偽物の見分け方

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スティグ・リンドベリ(Stig Lindberg)

スティグ・リンドベリ

スティグ・リンドベリ(Stig Lindberg,1916〜1982年)

北部スウェーデンの中心都市ウーメオー(Umeå)の生まれ。ストックホルムの美術大学コンストファック(Konstfack)で絵画を学んだのち、1937年にグスタフスベリ社に入社。師であるウィルヘルム・コーゲの薫陶を受けながら徐々に頭角を現し、1949年にはコーゲの跡を継いでアートディレクターに就任しました。

代表的なシリーズ

リンドベリは驚くほど多作なデザイナーでした。日用食器の「ベルサ(Berså)」は緑の葉をあしらった明るいデザインで、スウェーデンの家庭で広く親しまれました。ほかにもプラムの実をあしらった「プルーヌス(Prunus)」、幾何学模様の「スピサ・リブ(Spisa Ribb)」や「ドミノ(Domino)」、自然の形をユーモラスに捉えた「ファイアンス(faience)」のオブジェ群など、多様なスタイルを生み出しています。

陶磁器を超えた創作

リンドベリの才能は陶磁器の領域にとどまりませんでした。テキスタイル、琺瑯(ほうろう)鍋のデザイン、絵本の挿絵、インダストリアルデザインなど幅広い分野で活躍。1954年のミラノ・トリエンナーレではグランプリを受賞し、国際的にも高く評価されました。

Gスタジオと後進の育成

リンドベリが率いたG-Studion(Gスタジオ)はグスタフスベリ社内の芸術工房で、若手デザイナーたちが自由に腕をふるう創作の場でした。リサ・ラーソンをはじめとする後の著名アーティストがここから巣立っており、リンドベリの功績はデザイナー個人としての作品だけでなく、北欧デザインの次世代を育てたことにもあります。

コレクターズノート

リンドベリが活躍した1950〜60年代のグスタフスベリは黄金期を迎えており、この時代の作品は「ミッドセンチュリー北欧デザイン」の代名詞として、世界中のコレクターから高い評価を受けています。

スティグ・リンドベリの作品一覧はこちらからどうぞ

ベルサ完全ガイド — 歴史・復刻版との見分け方

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