ロールストランド アネモン 24cmディナープレート|茶色の花が連なる北欧ヴィンテージ食器

北欧食器はどこの国のもの?|スウェーデン・フィンランド・デンマーク・ノルウェー、国で変わる作風と裏印の見分け方

北欧食器タックショミュッケ編集部

「イッタラは、どこの国のブランドですか」。「アラビアは、スウェーデンですか、フィンランドですか」。当店には、こうしたお問い合わせが毎日のように届きます。北欧の食器は「北欧デザイン」とひとくくりにされがちですが、その一枚一枚には、生まれた国の歴史と風土がはっきりと刻まれています。

北欧とは、ひとつの国ではありません。一般に北欧5か国とされるのは、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ノルウェー、アイスランドです。このうち、ヴィンテージ食器の世界で大きな存在感をもつのが、この記事で取り上げるスウェーデン、フィンランド、デンマーク、ノルウェーの4か国です。国が変われば、生まれた窯も、得意とした素材も、受け継がれた作風も違います。スウェーデンには二つの大きな窯があり、フィンランドはガラスと機能主義の国として知られ、デンマークは王室に育まれた白磁の伝統をもち、ノルウェーは色彩ゆたかな戦後デザインで人気を集めました。

この記事では、国ごとに代表的な窯と作風をたどりながら、最後に器の裏側——バックスタンプ(裏印)から「どこの国で生まれたのか」を読み解く手がかりまでをまとめます。ストックホルムの水辺から、ヘルシンキ郊外の工場地区、そして森と湖にかこまれたガラスの村まで、北欧を旅するように読み進めていただければと思います。

この記事でわかること

  • 北欧5か国のうち、ヴィンテージ食器で重要な4か国の伝統の違い
  • スウェーデン——ロールストランドとグスタフスベリの二大窯、澄んだ色と草花の文様
  • フィンランド——ARABIAの陶と、イッタラ・ヌータヤルヴィのガラス、機能主義の思想
  • デンマークの王室磁器と、ノルウェーの色ゆたかなミッドセンチュリー
  • 裏印の国名表記・三つの王冠・三本の波線から「どこの国か」を読む方法

北欧5か国のうち、食器を代表する4か国

「北欧(ノルディック)」と呼ばれる地域には、スウェーデン、フィンランド、デンマーク、ノルウェー、そしてアイスランドが含まれます。このうち、ヴィンテージ食器の世界で主役となるのは、はじめの4か国です。地図を広げると、スカンジナビア半島にスウェーデンとノルウェーが背中あわせに並び、バルト海をはさんで東にフィンランド、南の入口にデンマークが位置しています。

Map of Scandinavia Sweden Norway Finland Denmark 1855
1855年に描かれたスカンジナビアの地図。スウェーデン・ノルウェー・フィンランド・デンマークがひと目でわかる。(J.H.コルトン/パブリックドメイン)

これらの国は、長い歴史のなかで支配や連合をくり返してきました。フィンランドは19世紀まで長くスウェーデンの一部で、そのあとロシアの自治領となり、1917年に独立しています。ノルウェーもかつてデンマークやスウェーデンと連合を組んでいました。こうした結びつきがあるからこそ、北欧の食器は互いに影響を与えあいながら、それぞれの国民性を映した個性を育てていきました。まずはスウェーデンから、順にたどっていきましょう。

スウェーデン——二大窯と「美しい日常のうつわ」

スウェーデンの食器を語るとき、欠かせないのが二つの大きな窯です。北欧でもっとも古い歴史をもつロールストランドと、長らくスウェーデン最大の窯であったグスタフスベリです。この二つが、澄んだ色と草花の文様を軸としたスウェーデンらしい作風をかたちづくってきました。

Gamla Stan old town waterfront in Stockholm Sweden
水の都ストックホルム。旧市街ガムラ・スタンの水辺。スウェーデンの窯の多くはこの街と群島から生まれた。(Julian Herzog/CC BY 4.0)

ロールストランド(Rörstrand)——1726年、スウェーデン最古の窯

ロールストランド(Rörstrand)は、1726年にストックホルムで創業しました。スウェーデンを代表する歴史ある窯で、ヨーロッパでも屈指の長い歴史をもつ陶磁器メーカーのひとつです。創業まもないころは、オランダのデルフトを思わせる藍色のファイアンス(錫釉の陶器)を焼いていました。工場はのちにストックホルムを離れ、西のヨーテボリを経て、1930年代にはヴェーネルン湖畔の街リードヒェーピング(Lidköping)へと移っています。製造の中心地は、時代とともに国内を旅してきたのです。

Rorstrand museum interior in Lidkoping Sweden art vases
リードヒェーピングのロールストランド博物館。歴代の大型美術陶器がならぶ。(Majjaw/CC BY-SA 3.0)

20世紀のロールストランドは、マリアンヌ・ウェストマン(Marianne Westman)やヘルタ・ベングトソン(Hertha Bengtson)といった作家を擁し、澄んだ色面と大胆な植物文様で親しまれました。当店にも、ロールストランドのアネモン(Anemon)のように、スウェーデンらしい明快な花の意匠をそなえた器が届いています。ロールストランドの歴史と名作については、入門ガイドもあわせてご覧ください。

Rorstrand Anemon dinner plate Sweden
ロールストランド アネモン。澄んだ色と花の文様がスウェーデンらしい一枚。

ロールストランド アネモン(Anemon)24cmプレート

グスタフスベリ(Gustavsberg)——1825年、ストックホルム近郊の窯

グスタフスベリ(Gustavsberg)は、1825年にストックホルム近郊のグスタフスベリ村(ヴェルムドー島)で生まれました。ロールストランドに次ぐ歴史をもち、20世紀にはスウェーデン最大の窯へと成長します。芸術監督ヴィルヘルム・コーゲ(Wilhelm Kåge)と、その後を継いだスティグ・リンドベリ(Stig Lindberg)のもとで、機能主義の明快さと、手仕事のあたたかみを両立させる作風が育ちました。リンドベリが1961年に手がけた緑の葉の文様「ベルサ(Berså)」は、今でもスウェーデンを象徴するデザインとして知られています。

Gustavsberg porcelain factory in 1946 Sweden by the water
グスタフスベリの工場(1946年)。ストックホルム群島の入り江に、のこぎり屋根の工房がならんでいた。(Sune Sundahl/CC0)

スウェーデンの窯が大切にしたのは、「美しい日常のうつわ(vackrare vardagsvara)」という思想でした。特別な日のためだけでなく、ふだんの暮らしの風景にこそ美しさを、という考え方です。こうした精神は、量産される器にも豊かな造形をもたらしました。当店には、100年ほど前に焼かれたグスタフスベリのヴェクショー(Wexiö)の角皿も届いています。スウェーデンの陶の古い時代を今に伝える一枚として、静かな存在感をたたえています。

Antique Gustavsberg Wexio square plate Sweden
グスタフスベリ ヴェクショー(Wexiö)の角皿。およそ100年前のスウェーデンの陶。

グスタフスベリ ヴェクショー(Wexiö)スクエアプレート

このほか、ウプサラ近郊のウプサラ・エケビー(Upsala-Ekeby、1886年設立)や、イェヴレのゲフレ(Gefle、1910年設立)といった窯も、スウェーデンの食器文化に厚みを加えました。澄んだ湖水と群島の光、夏に咲きみだれる草花——そうしたスウェーデンの風景が、器の色調や文様にそのまま重なっています。

Swedish summer forest landscape
スウェーデンの夏の風景。森と水辺の澄んだ光が、器の色づかいに通じる。(Thomas Heins/CC BY 4.0)

フィンランド——ガラスと機能主義の国

バルト海をわたって東へ進むと、フィンランドに着きます。フィンランドの食器を特徴づけるのは、陶磁器の名窯ARABIAと、世界に知られるガラスの伝統、そして装飾を削ぎ落とした機能主義(ファンクショナリズム)の思想です。かつて長くスウェーデンの一部であったこの国は、20世紀に独自のモダンデザインを花ひらかせました。

Senate Square and Cathedral in Helsinki Finland
ヘルシンキの元老院広場と大聖堂。フィンランド・デザインの発信地となった首都。(Matti Mattila/CC BY 2.0)

ARABIA——1873年、ヘルシンキ郊外に生まれた窯

ARABIA(アラビア)は、1873年にヘルシンキ郊外のアラビア地区で設立されました。じつは、この窯を興したのはスウェーデンのロールストランドで、当初はその子会社として、ロシア市場に近いこの地に置かれたのです。1916年にフィンランド資本へと移り、第二次世界大戦後はヴァルチラ(Wärtsilä)社の傘下で発展しました。つまりARABIAは、スウェーデンの技術を受け継ぎながら、フィンランドの窯として独り立ちしていった存在です。この関係については、イッタラとアラビアの違いをまとめた記事でも詳しく解説しています。

ARABIA porcelain factory district in Toukola Helsinki 1965
ヘルシンキのアラビア地区の工場(1965年)。入り江のほとりに白い陶土がつみあげられている。(SKY-FOTO Möller/CC BY-SA 4.0)

戦後のARABIAは、多くの名匠を世に送り出しました。日用品の思想を突きつめたカイ・フランク(Kaj Franck)、装飾陶芸のビルガー・カイピアイネン(Birger Kaipiainen)、ウラ・プロコッペ(Ulla Procopé)、図案家のエステリ・トムラ(Esteri Tomula)。いずれも、フィンランドの自然や暮らしを主題に、簡潔で温かみのある器を生みだしました。当店にも、ARABIAのクロッカス(Krokus)のように、素朴な草花を主役にした器が届いています。

ARABIA Krokus soup plate Finland
ARABIA クロッカス(Krokus)の深皿。フィンランドらしい素朴な草花の意匠。

ARABIA クロッカス(Krokus)スープ皿

イッタラとヌータヤルヴィ——「ガラスの国」フィンランド

フィンランドを語るうえで欠かせないのが、ガラスの伝統です。イッタラ(iittala)は、1881年に南フィンランドの小さなイッタラ村で、ガラス工場として創業しました。20世紀にはモダンデザインの拠点となり、アルヴァ・アアルトとアイノ・アアルト夫妻、タピオ・ウィルカラ(Tapio Wirkkala)、ティモ・サルパネヴァ(Timo Sarpaneva)、カイ・フランク、オイヴァ・トイッカ(Oiva Toikka)といった作り手が、氷や水を思わせる造形を残しました。

Kanttarelli engraved glass by iittala Finland marked made in Finland
イッタラのカンタレッリ(Kanttarelli)の吹きガラス。細い線が扇形に走る。縁には「MADE IN FINLAND」の小さな印が見える。(© Iittala/CC BY-SA 4.0)

もうひとつ、フィンランド最古のガラス工房として知られるのが、ヌータヤルヴィ(Nuutajärvi)です。1793年に、燃料となる森林資源をもとめてこの地に開かれました。20世紀にはカイ・フランクが芸術監督をつとめ、トイッカのバードシリーズも長くここで作られています。カイ・フランクのカルティオ(Kartio)のように、無駄をそぎ落とした簡潔な造形は、フィンランド・ガラスの精神をよく表しています。

Kartio green glass tumbler by Kaj Franck iittala Finland
カイ・フランクが手がけたカルティオ(Kartio)のグラス。澄んだ色と簡潔なかたち。(Quercus acuta/CC BY-SA 4.0)

当店にも、イッタラのシルム(Silmu)のキャンドルホルダーのように、フィンランド・ガラスの透明感をそのまま映した一点が届いています。光をやわらかく受けとめる姿は、飾るための存在としても静かに映えます。

iittala Silmu glass candleholder Finland
イッタラ シルム(Silmu)のキャンドルホルダー。フィンランド・ガラスの透明感をたたえる。

イッタラ シルム(Silmu)キャンドルホルダー

Nuutajarvi glass village old wooden building Finland
ヌータヤルヴィのガラス村にのこる木造の建物。200年以上ガラスが吹かれてきた場所。(Mikkoau/CC BY-SA 4.0)

長い冬と白夜、無数の湖と針葉樹の森——フィンランドの澄んだ光と静けさが、透明感をたたえた北欧ガラスの感性を育ててきました。夏至の頃には、人々が湖畔に集い、白い夜を祝います。

Finnish lake at midsummer with reeds and bright night sky
フィンランドの夏至のころの湖。夜になっても明るさの残る、北欧の夏の風景。(Marijn de Vries Hoogerwerff/CC BY-SA 2.0)

デンマーク——王室磁器の格調

南へ目を移すと、北欧の入口にデンマークがあります。デンマークの食器は、王室に育まれた白磁の伝統を核としてきました。その象徴が、1775年にコペンハーゲンで創業したロイヤルコペンハーゲン(Royal Copenhagen)です。下絵付けの青で描かれたブルーフルーテッドや、植物図譜にもとづくフローラダニカは、絵画のように緻密な絵付けで知られています。

Colourful townhouses lining the Nyhavn canal in Copenhagen Denmark with wooden sailing boats moored along the quay
運河沿いに色とりどりの家がならぶ、コペンハーゲンのニューハウン。(kallerna/CC BY-SA 4.0)

デンマークにはこのほか、世界ではじめて日付入りのクリスマスプレートを作ったビング&グレンダール(Bing & Grøndahl、1853年設立)や、ルビー釉で名を知られたケーラー(Kähler、1839年設立)といった窯もあります。繊細で職人的、そして抑制のきいた気品——それがデンマークらしさといえるでしょう。デンマークとノルウェーの窯については、デンマーク・ノルウェー完全ガイドで詳しくまとめています。

ノルウェー——色彩とかたちのミッドセンチュリー

スカンジナビア半島の西側に細長くのびるノルウェーは、磁器産業の本格化がやや遅く、その分、20世紀のミッドセンチュリー・デザインで独自の魅力を放ちました。大胆でグラフィカルな文様と、明るく鮮やかな色彩が、ノルウェーの食器の国民的な特徴です。

Figgjo Lotte bowl Norway folk art design
ノルウェーのフィッギオ(Figgjo)のロッテ(Lotte)。フォークアート調の少女と草花が描かれたボウル。(Tangerineduel/CC BY-SA 4.0)

代表格は、1941年に創業したフィッギオ(Figgjo)です。トゥーリ・グラムスタ・オリヴェルらのデザインによる素朴で親しみやすい絵付けが人気を集めました。ホーロー(エナメル)の分野では、カトリネホルム(Cathrineholm)が1962年に生んだロータス文様が一世を風靡しています。さらに、1885年創業のポルスグルン(Porsgrund)は、機能的でモダンな磁器を確立しました。デンマークが「宮廷の白磁」なら、ノルウェーは「大衆にひらかれた色とかたち」と言えるかもしれません。

裏印で「どこの国」を読む

ここまで国ごとの窯を見てきましたが、手元の器が「どこの国のものか」を知りたいときは、裏側のバックスタンプ(裏印)が大きな手がかりになります。もっとも確実なのは、国名がそのまま入っている場合です。「SWEDEN」「MADE IN FINLAND」「SUOMI(フィンランド語の国名)」「DENMARK」「NORWAY」といった表記があれば、製造国はほぼ特定できます。ここでは、国名がはっきり書かれていないときの手がかりを整理します。

スウェーデン——三つの王冠と綴り

スウェーデンの窯を見分ける大きな目印が、三つの王冠(Tre Kronor)です。これは、青地に金の王冠を三つ配したスウェーデンの国章そのもので、王室や政府が用いてきた紋章です。ロールストランドをはじめとするスウェーデンの窯は、この三つの王冠を裏印に取り入れてきました。また、グスタフスベリの古い時代の綴りは「GUSTAFSBERG」で、のちに「GUSTAVSBERG」へと変わりました。裏印の綴りや、リードヒェーピングなどの地名も、年代や国を読む助けになります。グスタフスベリの年代の見分け方もあわせてご覧ください。

フィンランド——ARABIAの大文字とiittalaの丸いi

フィンランド製の器には、「MADE IN FINLAND」「FINLAND」「SUOMI」の表記が見られます。ARABIAは、名称をすべて大文字で記すのが基本です。ガラスのイッタラは、小文字の「i」を丸で囲んだ印で知られています。なお、かつてスウェーデンの一部だった名残から、フィンランドの器にスウェーデン語の地名が併記されることもあります(たとえばヌータヤルヴィのスウェーデン語名はNotsjö)。ブランドごとのロゴの変遷は、イッタラのロゴ・バックスタンプ完全ガイドで詳しく扱っています。

デンマーク——三本の波線

デンマークのロイヤルコペンハーゲンを象徴するのが、三本の波線です。これは、デンマークの三つの海峡(ストア・ベルト、リレ・ベルト、エーレスンド)を表しているといわれます。下の写真のように、王冠と「ROYAL COPENHAGEN DENMARK」の文字に、青い三本の波線が添えられています。国名と紋章の両方が、はっきりと国を語っています。

Royal Copenhagen backstamp underside crown mark three waves Denmark
ロイヤルコペンハーゲンの裏印。王冠と「DENMARK」の文字、そして三本の青い波線が見える。(Michael Voss/CC BY 4.0)

北欧全体のバックスタンプの読み方は、北欧食器の裏印(バックスタンプ)完全ガイドにくわしくまとめています。ひとつ注意したいのは、三つの王冠はあくまでスウェーデンの国章であり、フィンランドやデンマークの手がかりとしては使えない、という点です。国ごとの紋章を取り違えないことが、見分けの第一歩になります。

国で作風はどう違う——見分けの実践

最後に、国ごとの作風を並べて整理しておきましょう。裏印が読めないときでも、全体の雰囲気から生まれた国を推し量る手がかりになります。

  • スウェーデン——澄んだ色面と、葉や草花を明快な線で描いた文様。機能と手仕事のあたたかみの両立。
  • フィンランド——簡潔な機能主義と、ガラスに代表される透明感。自然を思わせる造形。
  • デンマーク——白磁と青の下絵付け、絵画のように緻密で格調高い伝統。
  • ノルウェー——大胆なグラフィック文様と、明るく鮮やかな色彩のミッドセンチュリー。

もうひとつ、覚えておきたいのが「生まれた国」と「今の資本」は必ずしも一致しない、という点です。ARABIA、イッタラ、ロールストランドは、現在いずれもフィンランドのフィスカース(Fiskars)グループの傘下にあります。一方で、スウェーデンを代表するグスタフスベリの食器ブランドは、フィスカースには含まれず、スウェーデン資本のもとで受け継がれてきました。ブランドがどの国で生まれ、今どこにあるのか——その移り変わりは、北欧食器ブランドの統合史でたどることができます。いずれの器も、それぞれの時代の暮らしのためにデザインされ、今は北欧の風景を伝える存在として、海をこえて日本へ届いています。

まとめ

北欧の食器は、スウェーデン・フィンランド・デンマーク・ノルウェーという4つの国の、それぞれの歴史と風土から生まれてきました。国が違えば窯が違い、得意とした素材も、受け継がれた作風も異なります。器の裏印に刻まれた国名や紋章を読み解けば、その一枚がどこの国で生まれたのかが見えてきます。出自を知ることは、器のむこうにある北欧の風景に、そっと近づくことでもあります。

要点の整理

  • 北欧5か国のうち、ヴィンテージ食器で重要なのは4か国。国ごとに伝統が異なる
  • スウェーデン=ロールストランド(1726年)とグスタフスベリ(1825年)の二大窯、澄んだ色と草花の文様
  • フィンランド=ARABIA(1873年)の陶と、イッタラ(1881年)・ヌータヤルヴィ(1793年)のガラス、機能主義
  • デンマーク=ロイヤルコペンハーゲン(1775年)の王室磁器/ノルウェー=色ゆたかな戦後デザイン
  • 裏印の国名表記・三つの王冠(スウェーデン)・三本の波線(デンマーク)で国を読む
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参考資料:各窯の公式サイトおよび美術館アーカイブ、ウィキペディア(Rörstrand/Gustavsberg/ARABIA/iittala/Nuutajärvi/Royal Copenhagen/Figgjo ほか)、グスタフスベリ陶磁器博物館の資料を参照しました。画像はウィキメディア・コモンズおよび当店の撮影によります。

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