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Gustavsberg

グスタフスベリ エドワード・リンダール フクロウの置物

グスタフスベリ エドワード・リンダール フクロウの置物

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スウェーデンの名窯が生んだ 北欧ヴィンテージの逸品

スウェーデンの老舗陶器メーカー、グスタフスベリ社で 1960年代に制作されたフクロウの置物です。コキンメフクロウ(小金目梟)という成獣でも25cm前後の小さなふくろうがモデルになっています。グスタフスベリには大衆用に食器を大量生産した部門と、Gスタジオ(G-Studion)と呼ばれるスティグ・リンドベリやリサ・ラーソンなど著名なデザイナーが芸術的なポーセリンアート作品を制作した部門がありました。こちらは後者のアトリエで作られた作品となります。Gマークのハンドサインが底面に描かれているのが特徴です。

コキンメフクロウとは、ギリシャ神話では女神アテネの使いとして描かれ、西洋哲学ではミネルバのフクロウの喩え話に登場するフクロウです。本作品には3つのバリエーションがあります。丸顔、ウインク、毛を逆立てた、3つのフクロウが制作されており、こちらは毛を逆立てたバージョンとなります。眼差しや羽はすべてハンドペイントで描かれており、その質感は木彫のような雰囲気を醸し出しています。

作家はエドワード・リンダールという人物です。リンダールはもともと新聞の挿絵を描いていたイラストレーターです。専属のデザイナーではありませんでしたが、1960年代にこちらのフクロウのデザインをグスタフスベリに提供しています。グスタフスベリから唯一制作された陶器象となりますが結果的にふくろうはリンダールの代表作となりました。手のひらに乗る小さなサイズですが、目に力があり非常に存在感のある置物です。

グスタフスベリ — 200年の歴史を持つスウェーデン陶磁器の聖地

グスタフスベリ磁器工場と港の風景
ストックホルム群島ヴェルムド島に位置するグスタフスベリ工場

1825年、ストックホルム群島のヴェルムド島に創設されたグスタフスベリ磁器工場。当初はイギリス式の製法を導入し、1839年に現在も知られる錨(アンカー)のマークを採用しました。1863年にはコーンウォールから粘土を輸入し、ボーンチャイナの生産を開始。やがてスウェーデンを代表する磁器ブランドへと成長しました。

スティグ・リンドベリ グスタフスベリ工場にて
グスタフスベリのアートディレクター、スティグ・リンドベリ(1916–1982)

黄金時代を築いた巨匠たち

1917年に初代アートディレクターに就任したヴィルヘルム・コーゲ(1889–1960)は、「美しい日用品をすべての人に」という理念のもと、労働者向けの食器「リリエブロー」を発表。さらにアルジェンタ、ファルスタなどの名シリーズを生み出しました。

1949年にコーゲの後任となったスティグ・リンドベリ(1916–1982)は、ベルサ、スピサリブ、プルーヌス、アダムなど数々の名作を手がけ、グスタフスベリの黄金時代を築きました。「千の芸術家(Tusenkonstnären)」と呼ばれた彼は、陶磁器だけでなくテキスタイル、ガラス、グラフィックデザインなど多岐にわたる分野で活躍しました。

グスタフスベリ工場での手描き装飾作業
グスタフスベリ工場の装飾部門でコーヒーカップに絵付けをする職人

このほか、ベルント・フリーベリ(1899–1981)は中国宋代の青磁に影響を受けた独自の釉薬技法で世界的な評価を得、リサ・ラーソン(1931–2024)はシャモット粘土を用いた愛らしい動物フィギュアで日本でも絶大な人気を誇りました。

ヴィンテージの見分け方 — バックスタンプ(刻印)ガイド

グスタフスベリのロゴの歴史 1825年から1993年までのバックスタンプの変遷
グスタフスベリのバックスタンプの変遷(1825–1993年) 出典:Jane Fredlund, Stora antikboken, 2021

グスタフスベリの食器には裏面にバックスタンプ(刻印)が施されています。このスタンプのデザインは時代とともに変化しており、製造年代を特定する重要な手がかりとなります。1839年に採用された錨(アンカー)マークは現在まで同社のシンボルとして受け継がれています。1993年にオリジナルの食器生産が終了し、現在はHPF社が復刻版を製造しています。ヴィンテージ品はフリント陶器やフェルトスパット磁器で、復刻版のボーンチャイナとは素材が異なります。


■詳細スペック

  • メーカー:Gustavsberg / グスタフスベリ
  • デザイナー:Edvard Lindahl / エドワード・リンダール
  • 年代:1960年代
  • 生産国:スウェーデン

■コンディション:★★★★★(5:完品)

特筆すべきダメージのない完品です。Gマークのハンドサインとリンダール本人のイニシャルサインであるE. L.が描かれています。イニシャルサインは本作で描かれることは大変珍しく、本人の検品がきちんと行われたことを示しています。


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