リサ・ラーソンがグスタフスベリ（Gustavsberg）社に設立した工房・Keramik Studion（K-Studion）で製作された、キャットマンズシリーズの猫の置物です。
もともと1970年代のリサ・ラーソンによる猫のフィギュリンを復刻したもので、現在はミニとミディアムの2サイズのみ継続生産されていますが、こちらのマキシサイズはすでに製造されていない希少なモデルとなります。
初期モデルと現行品では、顔の造形が大きく異なるのも見どころです。現行品が平面的なフェイスデザインなのに対し、初期モデルはより写実的で、30cmの大型サイズということも相まって本物の猫のような存在感を放ちます。インテリアに取り入れれば、思わず目を引く圧倒的な存在感があります。
カラーはグレーとブラックの2種が存在しますが、全面が黒一色のモデルはこの初期デザインのみです。今回は希少性の高い黒猫が2点入荷しました。リサ作品でも特に人気のあるブラックキャットです。
リサ・ラーソンは1979年にグスタフスベリ社を退社後、1993年に同社へ再招致されるという厚遇を得て再び制作をスタートしています。本作キャットマンズは、その工房立ち上げ初期となる1995年頃に手掛けられた作品です。レアなサイズとカラー、そしてリサ・ラーソンの歴史を感じる魅力をぜひお手元でお楽しみください。
■詳細スペック
メーカー：Keramik Studion Gustavsberg / グスタフスベリKスタジオ
デザイナー：Lisa Larson / リサ・ラーソン
年代：1995年頃
生産国：スウェーデン
コンディション：★★★★★（5：完品）
割れや欠けや貫入が見られず、オリジナルのコンディションを保った完品です。市場で入手可能なもののうちトップコンディションにあたるものです。
■サイズ
高さ29cm 横幅20cm 奥行き12cm
リサ・ラーソン（Lisa Larson）
リサ・ラーソン（Lisa Larson，1931〜2024年）
スウェーデンを代表する世界的な陶芸家。スウェーデン南部スモーランド地方にあるクロノベリ（Kronoberg）郡のエルムフルト（Älmhult）地区にある人口500人ほどのハールンダ（Härlunda）という村の生まれ。
幼い頃は服飾デザイナーを志すが、ヨーテボリ芸術大学に入学した後は陶芸を学ぶ。ある時コンペでスティグ・リンドベリに見い出されたことがきっかけとなり、1年間の試用期間を経て、グスタフスベリ（Gustavsberg）社のデザイナーとして正式に入社する。直後の1955年にはLilla zooシリーズを発表し、1964年にはライオン像で有名なAfrikaシリーズを考案している。
リサ・ラーソンはグスタフスベリに留まらず、ホガネス（Höganäs）社や国内小売大手のオーリエンス（Åhléns）社、ドイツの陶器メーカーのローゼンタール（Rosenthal）社にもデザインを提供している。1979年にグスタフスベリを退社した後は、専属ではなく企業と随意契約をするフリーランス芸術家という立ち位置で、自由に創作活動を続けながら各方面で活躍していく。1979年と1981年には東京の西武百貨店で個展を開催しており、81年の個展には述べ7万人が来場したと言われる。