アラビア(ARABIA)とは?フィンランドを代表する食器ブランドの歴史と魅力
ヘルシンキ・ハメーンティエに立つアラビア工場。1873年の創業以来、フィンランドの陶磁器文化の中心地であり続けた
アラビア(ARABIA)は、1873年にフィンランド・ヘルシンキ郊外で創業した、北欧を代表する陶磁器ブランドです。150年以上の歴史の中で、数々の名作を生み出してきました。
特に1950〜70年代の作品は、手描きの温もりと北欧モダンの洗練されたデザインが融合した黄金期とされ、世界中のコレクターに愛されています。
アラビアの歴史
1873年、スウェーデンのロールストランド社の子会社としてフィンランドに設立されたアラビアは、やがて独立し、フィンランド独自のデザイン哲学を確立していきます。
アラビア工場の絵付け部門。一枚一枚、職人の手で丁寧に絵柄が描かれていた
1940年代に芸術部門(Art Department)が設立されると、カイ・フランク、ビルガー・カイピアイネン、ウラ・プロコッペといった才能あるデザイナーが集まり、「用の美」と「芸術性」を兼ね備えた唯一無二のブランドへと成長しました。
代表的なシリーズ
パラティッシ(Paratiisi)
ビルガー・カイピアイネンがデザインした「楽園」を意味するシリーズ。大胆な果実と花のモチーフは、発売から50年以上経った今もアラビアを代表するアイコン的存在です。
バレンシア(Valencia)
ウラ・プロコッペによる鮮やかなブルーの手描きシリーズ。地中海のタイルを思わせるエキゾチックなデザインは、北欧とは思えない温かみを持っています。
クロッカス(Krokus)
エステリ・トムラがデザインした、素朴で愛らしいクロッカスの花のシリーズ。繊細な手描きの筆致が一枚一枚異なり、ヴィンテージならではの味わいがあります。
アラビアのヴィンテージを選ぶポイント
裏面のバックスタンプ(刻印)で製造年代を推定できます。王冠マーク、ARABIA FINLANDの文字、デザイナーのサインなどを確認しましょう。1960〜70年代のものは特に手描きの個体差が大きく、一点一点の表情を楽しめます。
アラビアの人気デザイナー
ビルガー・カイピアイネン(1915-1988)。「陶器の王」と称され、パラティッシをはじめ芸術的な作品群を残した
カイ・フランク(1911-1989)。「フィンランドデザインの良心」と呼ばれ、キルタ/テーマで食器の民主化を実現した
| デザイナー | 代表作 | 特徴 |
|---|---|---|
| ビルガー・カイピアイネン | パラティッシ | 大胆な色彩と装飾性 |
| ウラ・プロコッペ | バレンシア、ルスカ | 機能美と手仕事の融合 |
| エステリ・トムラ | クロッカス、フローラ | 繊細な手描きの花柄 |
| ライヤ・ウオシッキネン | エミリア | 民芸的な温かみ |
| カイ・フランク | キルタ/テーマ | 究極のシンプリシティ |
ライヤ・ウオシッキネン(1923-2004)。「エミリア」シリーズなど、民芸的な温かみのあるデザインで知られる
ルート・ブリュック(1916-1999)。陶板アートの先駆者として、アラビアの芸術部門で独自の世界を築いた
当店のアラビアコレクション
タックショミュッケでは、フィンランド現地で買い付けた上質なアラビアのヴィンテージ食器を多数取り揃えています。