アラビア ルスカ(Ruska)完全ガイド——フィンランドの大地を映す素朴な名作
アラビアの「ルスカ(Ruska)」は、フィンランドの秋の大地を思わせる温かみのある茶色の釉薬が特徴的なシリーズです。1960年から1999年まで約40年間にわたって生産された、アラビア史上最も長寿なシリーズの一つです。
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ルスカとは——フィンランドの秋の色
「Ruska」とはフィンランド語で「紅葉」を意味します。フィンランドの秋、森が赤や茶色に染まる短い季節——その美しさをそのまま食器に映し取ったのがこのシリーズです。一枚一枚異なる釉薬の表情が、手作りの温もりを伝えます。
デザイナー:ウラ・プロコッペ

ウラ・プロコッペ(Ulla Procopé, 1921-1968)がデザインしたルスカは、彼女の代表作の一つです。プロコッペはバレンシアやロスマリンなども手がけた、アラビアを代表するデザイナーでした。
プロコッペは1968年に47歳の若さで亡くなりましたが、ルスカはその後も30年以上にわたって生産が続けられました。
ルスカのバリエーション

ルスカは非常に幅広いラインナップを持ちます。カップ&ソーサー、プレート各種、ボウル、ピッチャー、ティーポット、キャセロールなど、フルセットで揃えられるほどの品揃えでした。
特に人気が高いのは、Dハンドル(D字型の持ち手)のマグカップや、大型のサービングプレートです。
「刻印なし」のルスカについて
ルスカは釉薬を全面に施す製法のため、底面の刻印が釉薬で覆われて見えにくくなることがあります。これは偽物ではなく、製法上の自然な結果です。そもそも、ルスカのような量産品を偽造するメリットは皆無です。刻印が見えにくい場合は、釉薬越しにうっすらと「ARABIA」の文字を確認できることが多いです。
ルスカの魅力——日常に寄り添う器
ルスカの茶色い器は、和食との相性が抜群です。煮物や焼き魚、お味噌汁——どんな料理も自然に受け止めてくれる懐の深さがあります。北欧食器でありながら、どこか日本の民藝を思わせる素朴さが、日本のコレクターに愛される理由でしょう。
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