ロールストランド シルビア完全ガイド|創業250周年に生まれた手描きの花の名作
Share
ロールストランド「シルビア」完全ガイド — 創業250周年に生まれた北欧食器の名作
シルビア(Sylvia)は、スウェーデンの名門ロールストランド(Rörstrand)が創業250周年を記念して1976年に発表した珠玉の食器シリーズです。繊細な手描きの花柄が施された白磁の器は、北欧食器の中でも最も優美で上品なシリーズの一つとして、世界中の食器愛好家に愛されています。
この記事では、北欧食器の専門店として数多くのシルビアを取り扱ってきた当店の知見をもとに、シルビアの誕生秘話・デザイナーの物語・全アイテム解説・テーブルコーディネートを詳しくご紹介します。

(ロールストランド シルビア カップ&ソーサー&ケーキ皿のトリオ)
シルビアの誕生 — 1976年、ロールストランド創業250周年
ロールストランドは1726年にスウェーデン・ストックホルムで創業した、ヨーロッパで2番目に古い陶磁器メーカーです。
その記念すべき創業250周年(1976年)に、ロールストランドの威信をかけて発表されたのが「シルビア」でした。
シルビアの裏面(バックスタンプ)には「250 år Jubileumsservis」(250周年記念食器)の刻印が入っており、このシリーズがいかに特別な位置づけであったかが分かります。
製造期間は1976年から1982年までのわずか6年間。この短い製造期間が、シルビアの希少性を高めている理由の一つです。
二人の女性デザイナーによる奇跡のコラボレーション
シルビアは、ロールストランドを代表する二人の女性デザイナーの共作によって生まれました。
シルビア・レウショヴィウス — 花柄のデザイナー
シルビア・レウショヴィウス(Sylvia Leuchovius, 1915-2003)は、スウェーデン南部スモーランド地方リンネリード出身の陶芸家です。ロールストランドで20年以上にわたりアーティストとして活躍し、「粘土と色彩の詩人(Poetry in clay and colour)」と称されました。
レウショヴィウスは、花や蝶をモチーフにしたレリーフ装飾の陶板(壁掛けプレート)で国際的に知られるアーティストでしたが、シルビアシリーズでは、その芸術的な感性を日常食器の絵付けに注ぎ込みました。野の花が散りばめられた繊細なデザインは、彼女のアートの神髄です。
シルビアシリーズの名前「Sylvia」は、まさにデザイナーであるシルビア・レウショヴィウス自身の名前に由来しています。
マリアンヌ・ウェストマン — 器のフォルムのデザイナー
マリアンヌ・ウェストマン(Marianne Westman, 1928-2017)は、シルビアの器の形(フォルム)をデザインしました。ウェストマンはロールストランドで約20年にわたり活躍した名デザイナーで、モナミ(Mon Amie)やピクニック、マイ(My)など数多くの名作を生み出しています。
レウショヴィウスの繊細な花柄と、ウェストマンの機能美あふれるフォルム — この二人の才能が融合することで、シルビアという至高の食器シリーズが完成したのです。
シルビア王妃との不思議な縁
シルビアが発表された1976年は、スウェーデンにとってもう一つの歴史的な年でした。同年6月19日、スウェーデン国王カール16世グスタフが、ドイツ出身のシルビア・ゾンマーラート(Silvia Sommerlath)と結婚。シルビア王妃(Queen Silvia)が誕生したのです。
つまり、ロールストランドの250周年記念食器「シルビア」と、新しいスウェーデン王妃「シルビア」が、同じ1976年にスウェーデンの歴史に刻まれたのです。食器の「シルビア」はデザイナーのシルビア・レウショヴィウスの名前に由来しますが、王妃と同じ名前を持つ記念食器として、スウェーデン国民にとって二重の意味で特別な存在となりました。
シルビアが人気の理由
1. 繊細な手描きの花柄
シルビア最大の特徴は、一枚一枚手描きされた花のモチーフです。小さな野の花が散りばめられたデザインは、華やかでありながら決して派手にならない絶妙なバランス。食卓に上品な彩りを添えます。同じシルビアでも、花の位置や色合いに微妙な個体差があるのは、すべてが手仕事である証です。

(シルビア 21cmプレート — 繊細な手描きの花柄が美しい)
2. 和食にも合う万能デザイン
シルビアの白地に柔らかな色合いの花柄は、日本の食卓との相性が抜群です。煮物、焼き魚、サラダ、パスタ — どんな料理を盛っても器が料理を引き立ててくれます。北欧食器でありながら「和の食卓」にもすんなり馴染むのが、シルビアがここまで日本で愛される理由です。
3. わずか6年間の製造 — 希少性
1976年から1982年までのわずか6年間しか製造されなかったシルビア。すべてがヴィンテージであり、新品は二度と作られません。状態の良いシルビアは年々見つかりにくくなっており、コレクション価値が高まっています。
4. 当店No.1の人気シリーズ
当店では毎月40件以上のシルビアが旅立っていきます。一度手にすると「もう一枚、もう一客」とお揃いのアイテムを求めてリピートされるお客様がとても多いシリーズです。
シルビアの全アイテム解説
シルビアは驚くほど幅広いアイテムが製造されていました。当店で取り扱いのある主なアイテムをご紹介します。
カップ&ソーサー — シルビアの代名詞

(シルビア コーヒーカップ&ソーサー)
シルビアのカップ&ソーサーは、最も人気の高いアイテムです。コーヒーカップは小ぶりで上品なフォルム。ソーサーにも花柄が描かれ、カップを外したソーサーだけでも絵になる美しさです。
- コーヒーカップ&ソーサー — 定番中の定番。来客時のおもてなしに
- ティーカップ&ソーサー — コーヒーカップより一回り大きい希少サイズ
プレート — テーブルの主役

(シルビア 24cmディナープレート — メインのお料理に最適)
- 17cmケーキ皿 — ケーキや取り皿に最適なサイズ。トリオで揃えるのに欠かせない一枚
- 21cmプレート — サラダ、パスタ、朝食プレートに。一番使いやすいサイズ
- 24cmディナープレート — メイン料理に。毎日の食卓の中心となる一枚
深皿・ボウル — 実用性No.1

(シルビア 深皿 — パスタ、スープ、煮物に最適)
- 深皿(パスタ皿/スープ皿) — パスタ、スープ、カレー、煮物に。最も実用的なアイテム
- ボウル — サラダ、シリアル、フルーツに。しっかりとした深さが便利
- 大サイズ ボウル — 家族の食卓に。サラダボウルやフルーツ盛りに
- 特大サイズ ボウル — おもてなしの食卓に。テーブルの主役になる存在感
スクエアプレート — モダンなアクセント

(シルビア 中サイズ スクエアプレート)
- 小サイズ スクエアプレート — 和菓子、チョコレート、小さなおつまみに
- 中サイズ スクエアプレート — お寿司やサンドイッチにぴったり
- 大サイズ スクエアプレート — テーブルの中央に。チーズやフルーツの盛り合わせに
- 特大サイズ スクエアプレート — おもてなしの食卓に映える、インパクトのあるサイズ
ポット・ピッチャー・その他

(シルビア コーヒーポット)
- ティーポット — 優雅なフォルム。ティータイムの主役に
- コーヒーポット — ティーポットより細身のエレガントなフォルム
- ピッチャー大 — 水差しとして。花瓶としても美しい
- クリーマー — ミルクピッチャー。コーヒータイムのお供に
- シュガーボウル — 砂糖入れとして。小物入れにも
- エッグカップ — 朝食のゆで卵に。インテリアとしても可愛い
- スープチューリン — 蓋付きの特大スープ鍋。極めて希少なアイテム
バックスタンプの見方

(シルビアの裏面 — ロールストランドのクラウンマークと250周年記念の刻印)
シルビアの裏面には、以下の情報が刻印されています。
- ロールストランドのクラウンマーク — 王冠のロゴはロールストランドの象徴
- 「Sylvia」 — シリーズ名
- 「250 år Jubileumsservis」 — 250周年記念食器であることを示す刻印
- 「SWEDEN」 — スウェーデン製の証
これらの刻印がすべて揃っていることが、本物のシルビアの証です。
シルビアのテーブルコーディネート

(シルビアのトリオセット — 統一感のあるテーブルセッティング)
シルビアの魅力を最大限に引き出す、おすすめのテーブルコーディネートをご提案します。
普段の食卓に — 基本の3点セット
まず揃えたいのは、カップ&ソーサー + 21cmプレート + 深皿の3点。朝食のパンとコーヒー、昼のパスタ、夜のメイン料理まで、この3点で毎日の食卓が華やかになります。
おもてなしに — トリオ+ディナープレート
カップ&ソーサー&ケーキ皿のトリオ + 24cmディナープレート。お客様をお迎えするときは、ケーキ皿にお菓子を、ディナープレートにメインを。統一感のあるテーブルセッティングで特別感を演出できます。
北欧食器ミックスコーディネート
シルビアは他の北欧食器との相性も抜群です。
- モナミと — 同じロールストランドの花柄同士。シルビアの手描きとモナミのステンシルのコントラストが楽しい
- アラビアのコラーリと — ピンクの器とシルビアの花柄が華やかなハーモニー
- グスタフスベリのプルーヌスと — 同じく花柄の北欧食器。青い梅とシルビアの色とりどりの花の組み合わせ
シルビアのコンディションと選び方

(シルビアの手描き花柄 — 繊細な絵付けの状態がコンディションの決め手)
ヴィンテージのシルビアを選ぶ際のポイントをご紹介します。
「極美品」と「美品」の違い
当店では、コンディションを細かく分類しています。
- 極美品 — 使用感がほとんどなく、手描きの絵柄も鮮やか。最も状態の良いもの
- 美品 — 軽微な使用感はあるが、絵柄の剥がれやダメージがないもの
- 訳あり — スレ・小傷・カケなどがあるもの。日常使いには十分で、お手頃価格
シルビアの手描き絵柄は非常に繊細なため、食洗機の使用は避け、手洗いをおすすめします。
→ ヴィンテージ食器のコンディション基準について詳しくはこちら
当店のシルビア人気ランキング

(シルビア エッグカップ — 小さなアイテムにも手描きの花が咲きます)
実際の販売データに基づく、シルビアの人気アイテムTOP5です。
- カップ&ソーサー&ケーキ皿 トリオ — 不動の1位。贈り物にも大人気
- 21cmプレート — 使いやすさNo.1。まとめ買いされる方多数
- 深皿(パスタ皿) — 毎日の食卓の主力。リピート率最高
- 24cmディナープレート — メイン料理に欠かせない一枚
- ボウル — サラダ、シリアル、フルーツにと万能選手
デザイナーたちのその他の名作
シルビア・レウショヴィウスの作品

(シルビア・レウショヴィウス作 陶板 — 鳥モチーフのレリーフが美しいアトリエ作品)
シルビアの花柄をデザインしたシルビア・レウショヴィウスは、食器シリーズ以外にも、花や蝶のレリーフが美しい陶板(壁掛けプレート)で知られています。彼女の陶板は、ストックホルム国立美術館やヨーテボリのレースカ美術館にも所蔵される芸術作品です。
マリアンヌ・ウェストマンの作品
シルビアのフォルムをデザインしたマリアンヌ・ウェストマンは、他にも多くの名作を残しています。
- モナミ(Mon Amie) — 青い花のステンシルが特徴。スウェーデンで最も愛された食器
- ピクニック(Picknick) — カラフルな果物や花のデザイン
- マイ(My) — 繊細な線描画
まとめ — シルビアのある暮らし
シルビアは、ロールストランド250年の歴史の集大成として、二人の天才女性デザイナーの手によって生まれた食器です。シルビア・レウショヴィウスの繊細な花柄と、マリアンヌ・ウェストマンの機能美あふれるフォルムが融合した、北欧食器の中でも格別な存在です。
わずか6年間しか製造されなかった希少な食器でありながら、50年近い時を経た今も、日本をはじめ世界中の食卓で愛され続けています。一枚から始まるシルビアの食卓は、気づけばカップもプレートもボウルも — と、自然とアイテムが増えていく魅力があります。
当店北欧食器タックショミュッケでは、スウェーデンから直接買い付けた本物のシルビアを、コンディションごとに丁寧に分類して販売しています。一枚一枚の個体差も含めて、お気に入りの一枚を見つけてください。
→ ロールストランドの全商品 | モナミ・コレクション | シルビア・レウショヴィウスの陶板 | 北欧食器の基礎知識