
ディズニーと北欧の名窯が出会った 1940年代の小さな奇跡
1940年代のスウェーデン製の小さな陶器のカップです。スウェーデンの老舗陶器メーカーのロールストランド社が、ディズニーの版権を得て短期間製造したものです。
ソーサーの裏面には著作権者のウォルト・ディズニーの表記とあわせて、スウェーデン語で”Snövit(白雪姫)”と刻印されています。カップに描かれているのは七人のこびとの一人、メガネをかけているドッグというキャラクターです。
本作はもともと子ども用の玩具として製造されたもののようです。当時は子どものおもちゃも樹脂製ではなく陶器製が多く、グスタフスベリのメイシリーズなども子ども用食器として知られています。玩具とはいえ、いずれもきちんと実用品として使用可能な食器として製作されました。しかし子ども用のため、必然的に割れや欠けがない状態で今に残るものは少なくなります。状態の良いものは珍しく、入手困難な食器となります。
カップの容量は80ml程度とエスプレッソカップ並みに小さいものですが、ディズニー好きな方におすすめなレトロアイテムです。
ロールストランド — ヨーロッパ最古級の磁器工房、300年の伝統

1726年、ストックホルムに設立されたロールストランドは、スウェーデン最古の陶磁器工場です。スウェーデン王室の支援のもと、ファイアンス焼きから始まり、やがてボーンチャイナ、フリント陶器へと技術を発展させました。1926年にヨーテボリ、1936〜39年にリッシェーピングへと工場を移転し、2005年12月30日に約280年の歴史に幕を下ろしました。

ロールストランドを彩った名デザイナーたち
マリアンヌ・ウェストマン(1928–2017)は1950年から1971年までロールストランドに在籍し、青い花柄のモナミ(1952年〜)や、大胆なポップアートのようなピクニック(1956年〜)など、スウェーデンで最も愛される食器シリーズを生み出しました。
グンナー・ニールンド(1904–1997)はストーンウェアの巨匠として知られ、深みのある釉薬のアート陶芸で国際的な評価を獲得。カール=ハリー・ストールハーネ(1920–1990)も30年以上にわたりロールストランドでスタジオ作品と量産食器の両方を手がけました。

1930年にはルイーズ・アーデルボルグ(1885–1971)がストックホルム博覧会で発表した「ナショナルサービス」(後のスウェディッシュ・グレース)が、スウェーデン王室や大使館で愛される名品となりました。
ヴィンテージの見分け方 — バックスタンプ(刻印)ガイド

- 1730〜1884年:「Stockholm」または「Rörstrand」の手書き・型押し。絵付け師のイニシャルや年号が添えられることも。
- 1884〜2000年:ロールストランドの象徴的な「三つの王冠」マーク。イタリック体の工場名の周りにスウェーデンの紋章が配されたデザイン。1937年以降は3桁の数字コード(最初の2桁が製造年、3桁目が年内の時期)で年代特定可能。
- 2000年〜現在:王冠をかぶった「R」のシンプルなマーク。2005年にスウェーデンでの生産終了後も使用。
- ヴィンテージ品の特徴:「SWEDEN」または「MADE IN SWEDEN」の刻印はスウェーデン工場製の証。リッシェーピング工場閉鎖(2005年)以前の製品は、手仕事の温もりと北欧デザインの黄金期の品質を持つ貴重なヴィンテージ品です。
■詳細スペック
- メーカー:Rörstrand / ロールストランド
- シリーズ名:Snövit / 白雪姫
- 年代:1940〜1950年代
- 生産国:スウェーデン
- サイズ:カップ直径5cm 高さ5.5cm ソーサー直径10.5cm
■コンディション:★★★★☆(4.5:極美品)
【複数在庫品】ソーサー表面は光に透かすとわずかにスレが見られますが、カップ、ソーサーともに割れや欠けがなく出荷時の姿をそのまま留めたコンディションとなります。ヴィンテージ時代の作品のため、縁等に釉薬の乱れが見られます。








