リサ・ラーソンがグスタフスベリ社で1978年から84年にかけて950点のみ限定生産した白鳥の陶板です。縦幅が30cmを越えて重量は3キロ超ある重厚感のある陶板です。絵画的な飾りとして使われるもので、ワンポイントのインテリアというよりも部屋の中央に据えるインパクトのある陶板です。釉薬は半分より下が透明釉がかかっており、上下で異なる光の反射が楽しめる作品となっています。
グスタフスベリには量販品を生産するラインとは別にGスタジオ（G-Studion）と呼ばれるスティグ・リンドベリやリサ・ラーソンなど著名なデザイナーがアート作品を制作した部門がありました。こちらはそのアトリエで作られた作品となります。一点一点が手作りによるもので、背面にはリサ・ラーソンの署名とGUSTAVSBERG SWEDENの刻印がされています。右下にはリサ・ラーソンのハンドサインが署名されており、本人によって検品が行われたことを示しています。
■詳細スペック
メーカー：Gustavsberg / グスタフスベリ
デザイナー：Lisa Larson / リサ・ラーソン
シリーズ名：Väggplattor / 陶板
作品名：Svan / 白鳥
年代：1978〜1984年
コンディション：★★★★☆（4.5：極美品）
割れ欠けがなくオリジナルの状態をとどめた極美品のコンディションです。背面の中央下に購入者のサインが薄く見られます。北欧では陶板の背面に購入時の由来を書くことがありその跡だと思います。壁掛けの金具周りにある丸い焼け跡は製造時の支柱跡となります。陶板の裏面に火が回るように円筒形の支柱の上において窯で焼くためこのような跡が残ります。
背面にスレが見られますが、支柱跡と土色が同じため製造工程によって生じたものではないかと思います。シリアルナンバーはコレクションされる方への配慮として伏せてあります。ナンバーをお尋ねの場合はメールよりお問い合わせください。
■サイズ
高さ36cm 横幅28cm 厚み1cm
リサ・ラーソン（Lisa Larson）
リサ・ラーソン（Lisa Larson，1931〜2024年）
スウェーデンを代表する世界的な陶芸家。スウェーデン南部スモーランド地方にあるクロノベリ（Kronoberg）郡のエルムフルト（Älmhult）地区にある人口500人ほどのハールンダ（Härlunda）という村の生まれ。
幼い頃は服飾デザイナーを志すが、ヨーテボリ芸術大学に入学した後は陶芸を学ぶ。ある時コンペでスティグ・リンドベリに見い出されたことがきっかけとなり、1年間の試用期間を経て、グスタフスベリ（Gustavsberg）社のデザイナーとして正式に入社する。直後の1955年にはLilla zooシリーズを発表し、1964年にはライオン像で有名なAfrikaシリーズを考案している。
リサ・ラーソンはグスタフスベリに留まらず、ホガネス（Höganäs）社や国内小売大手のオーリエンス（Åhléns）社、ドイツの陶器メーカーのローゼンタール（Rosenthal）社にもデザインを提供している。1979年にグスタフスベリを退社した後は、専属ではなく企業と随意契約をするフリーランス芸術家という立ち位置で、自由に創作活動を続けながら各方面で活躍していく。1979年と1981年には東京の西武百貨店で個展を開催しており、81年の個展には述べ7万人が来場したと言われる。