Tilgmans Keramik
ティルグマン窯「ランプをもつ女」の陶板
ティルグマン窯「ランプをもつ女」の陶板
スウェーデン南部ヨーテボリにあったティルグマンという窯元で焼かれた陶板です。観葉植物が飾ってある廊下をランプの光を頼りに歩く女性が描かれています。宗教画のような雰囲気のある陶板で、ティルグマン作品の中では珍しく人間をモチーフにしています。ティルグマン作品は陶板を所狭しと使うデザインが多いですが、こちらは珍しく両側に空間を設けて中央部のモチーフが際立つようにしています。何も描かれていない箇所は暗闇を表現しているようです。手に持った明かりから離れるほど物体が暗くなるように釉薬の色使いも配慮されており、花瓶は上部より下部のほうが黒い釉薬で塗られています。細かく見るとよく計算されたデザインであることがよくわかります。
ティルグマン窯は1948年にポール・ハラルド・ティルグマン(Paul Harald Tilgmann)によって創業されたアートピースをメインで作製する工房でした。最盛期の1950〜60年代には10名以上の有名なデザイナーがしのぎを削り作品を発表しています。各デザイナーは果物や植物や動物など個別のテーマを持っていましたが、いずれの作品も縦長の陶板に釉薬で絵を描くという点は共通しており、統率が取れた工房であったことが伺えます。ティルグマン窯は1974年に創業者のティルグマンが死去したことにより廃窯しています。右下にはペトルソンのイニシャルサインであるdpが刻印されています。
■詳細
メーカー:Tilgmans keramik / ティルグマン・ケラミック
年代:1960年代(推定)
製造国:スウェーデン
コンディション:★★★★★(5:完品)
製造時の姿をそのまま留めた良好な状態です。上部にはオリジナルの革紐が残っており、そのまま壁掛けとしてお使いいただけます。
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