当店の商品はすべて北欧から直輸入した商品です。
日本国内で仕入れた商品は一つもありません。
すべて純粋な北欧製で、一度人の手を介した食器であっても北欧の家庭で使用されたものです。
「北欧」と言っても地理的には5つの国があります。
一般的にはスカンジナビアと呼ばれる、スウェーデン、デンマーク、ノルウェーの3か国と、バルト海を越えた先にフィンランドがあります。
北欧という言葉の枠に収まるイメージはあまりありませんが、ここにアイスランドを加えた5か国が地理的には「北欧」と呼ばれます。
当店の商品は大半がスウェーデンから直接輸入したものです。
スウェーデンのロッピス(Loppis)
一般的に「蚤の市」や「フリマ」と呼ばれるイベントはスウェーデン語で「ロッピス(Loppis)」といいます。特に北欧のハイシーズンである6月頃にはスウェーデンの各所で頻繁にロッピスが開催されます。
(写真:現地人も数多く訪れるロッピス)
スウェーデンのロッピスはスウェーデン人にも大人気です。
日本には「もったいない精神」があるとよく言われますが、北欧の方がはるかに古いものに価値を見出して再利用する文化が進んでいると感じます。
日本でよく見かける北欧ヴィンテージ食器や北欧インテリア作品も、北欧ではロッピスを中心として流通しています。
(写真:グスタフスベリの定番ヴィンテージアイテム)
当店で扱っているリサ・ラーソンやグスタフスベリ、そしてARABIAの食器などもロッピスでは所狭しと並んでいます。
よく日本ではヴィンテージフェアなど大規模なイベントに行くと、日本人の出店者様は陳列を非常に工夫していて、ヴィンテージの棚を使って陳列したり、ガーランドを飾ったり、テーブルに敷くクロスにもこだわったりと、雰囲気作りがすごいのですが、北欧はそういうものに基本的に手間をかけません。
無地のテーブルクロスを敷いた机の上に様々な商品が並べられています。
こうした大雑把さもある種の「北欧らしさ」を感じます。
妙な飾りっ気のない北欧らしさが現れていると思います。
(写真:陳列はシンプルに食器を並べるだけ)
北欧のセラー
北欧にはヴィンテージ専門の小売商がいます。
日本でいうところの古物商に近いイメージです。
ただ日本の古物商は、茶道具、陶磁器、古書、着物、浮世絵など、日本の伝統文化に関連した品を総合的に扱う場合が多いですが、スウェーデンでは陶磁器&ガラス製品など限られたジャンルでの小売業が盛んです。
日本国内には私たちのような北欧のヴィンテージアイテムを扱うお店も数多くあり、言ってしまえば「似たり寄ったり」な部分があります。しかし、その背景には、そもそもスウェーデンのヴィンテージショップが陶器・ガラスだけを専門に扱うお店が多いことも影響していると思います。
(写真:スウェーデンの陶器・ガラス専門のヴィンテージショップ)
(写真:所狭しと同じヴィンテージの作品が並ぶ)
大抵の場合、陶器なら陶器だけのお店、ガラスならガラスだけのお店が多いです。
陶器もガラスもあるお店はそれだけでバリエーションに優れているイメージです。
(写真:床が抜けそうなくらい同じ皿が大量に置かれている)
北欧らしさ=大雑把さ?
ところでこうしたお店では、たとえば写真のように複数客の在庫があるカップはすべて同じ値段です。
(写真:定番アイテムがならぶ陳列棚)
しかしヴィンテージ商品なので一度は人の手を介したものです。
そのため、よくよく見ると一つ一つ微妙にコンディションが異なります。
物によってはカトラリー跡があったり、貫入が入っていたり、重ね置きの擦れがあります。
しかし、これら日本では値段が変わるようなコンディションの違いがあっても、北欧では基本的にすべて同じ値段です。
「傷?カトラリーの跡?食器が割れていなければ、大した問題ではありません。」
「貫入?見えないので気になりません。」
というのが「北欧らしさ」です。
日本では細かい部分を気にする傾向がありますが、北欧の方の言う「良コンディション」や「美品」という表現は日本的な価値観から見ると、あまり当てになりません。
悪気があってそうしているのではなく、本当に細かいところを気にしない文化なのです。
(写真:同じ食器の山の中から状態の良いものを探し出します)
(写真:地震のない北欧ならではの大胆な陳列スタイル)
このような中から当店では、なるべく状態の良いものを見つけ出して皆様にお届けしています。
当店ではご希望商品のリクエストもお受けしていますが、日本で珍しいものは基本的に北欧でも珍しいものです。
きちんとした統計があるわけではありませんが、世界で一番北欧ヴィンテージを輸入している国はおそらく日本です。
必然的に日本の北欧マーケットは、現地北欧の在庫事情を正確に反映していると思います。
そのため年単位でお探しに時間がかかる場合もありますが、そこは北欧らしく気長に構えていただければ幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。