朱赤の地に躍るクルビッツ装飾 ダーラナ地方の手仕事の1960年代の個体
スウェーデン中部・ダーラナ地方の伝統工芸「ダーラナホース(ダーラヘスト:Dalahäst)」、朱赤の地色に黄・緑・深紅のクルビッツ装飾を手描きした1960年代のヴィンテージ作品です。木彫りの素朴な馬体に、ダーラナ地方の民族画法による花鳥モチーフが筆勢豊かに描かれています。
■作品について
本作は朱赤を全体の地色とし、たてがみ・首・胴・尻にかけて、黄白色の太い筆跡で花と葉の連なるクルビッツ模様が描かれています。深紅・緑・濃いブルーが差し色として加えられ、左を向いた頭部には目・口・前髪の細い線描が手描きで施されています。色味の深い朱赤と、すこし褪せた黄白の組み合わせが、量産プリントでは出ない時間の経た味わいを湛えています。
筆の運びと顔料の表情から、1960年代のダーラナ地方の工房で作られた個体と思われます。1960年代以降のダーラナホースは、伝統的なクルビッツ装飾を保ちつつ、彩色技法はやや自由になり、職人ごとの個性が筆致に表れる時期。本作の躍動するたてがみ装飾や、ふくよかな尻の花飾りは、その時期の手仕事の典型といえる表現です。
ダーラナホースは17世紀頃、ダーラナ地方の木こりたちが冬の余暇に木片から削り出した馬の玩具に端を発し、19世紀以降は家庭装飾として広く愛されるようになりました。1939年のニューヨーク万博を機に世界中で「スウェーデンの国の象徴」として知られるようになります。
■コンディション:★★★☆☆(3.5:良品)
ところどころに顔料の剥がれや、木地のエッジに小さな欠けが見られます。1960年代の手仕事の作品として、時間を経た風合いをそのまま留めた状態です。ご了承のうえお求めください。
ダーラナホース — スウェーデンを象徴する民族工芸
ダーラナホース(Dalahäst)は、スウェーデン中部ダーラナ地方の伝統工芸品で、家庭装飾・幸運のお守り・国の象徴として広く愛されてきました。木を削り出した馬体に施される装飾画法「クルビッツ(Kurbits)」は、17〜18世紀にダーラナの教会・農家の壁画に用いられた民族画法に由来し、果実・花・動きのある植物紋を自由に組み合わせることで知られます。
当店で取り扱うダーラナホースは、スウェーデンから直接買い付けたヴィンテージのオリジナル品です。
■詳細スペック
- 名称:Dalahäst / ダーラナホース(ダーラヘスト)
- 地色:朱赤
- 装飾:クルビッツ(Kurbits)民族装飾画/手描き
- 素材:木製/手描き彩色
- サイズ:横幅約12cm/幅約4cm/高さ約13.5cm
- 制作年代:1960年代(風合いより推定)
- 製造国:スウェーデン(ダーラナ地方)
