グスタフスベリ黄金時代を築いた天才デザイナー

スティグ・リンドベリ(Stig Lindberg, 1916-1982)は、20世紀スウェーデンを代表するデザイナーであり、グスタフスベリ窯のアートディレクターとして、北欧陶磁器デザインの黄金時代を築き上げた人物です。
陶磁器だけでなく、テキスタイル、イラストレーション、工業デザインなど多方面で才能を発揮したリンドベリ。その多彩な創作世界をご紹介します。
📋 スティグ・リンドベリ / Stig Lindberg(1916-1982)プロフィール

| 生没年 | 1916年8月17日 ウメオ(スウェーデン北部)生まれ — 1982年4月7日 イタリア・サンフェリーチェチルチェーオにて逝去(享年65歳) |
| 家族 | 5人兄弟の末っ子。父ヘロフは軍人、母リディアは教師 |
| 教育 | ストックホルムの国立芸術工芸デザイン大学(コンストファック)で絵画を専攻 |
| キャリア | 1937年にグスタフスベリに入所。伝説的陶芸家ヴィルヘルム・コーゲに師事し、1949年にコーゲの後任としてアートディレクターに就任。1980年まで約43年間グスタフスベリで活動 |
| 教育活動 | 1957〜1970年 コンストファック(国立芸術工芸デザイン大学)で上級講師を兼任 |
| 活動領域 | 陶磁器デザイン、テキスタイルデザイン、イラストレーション、工業デザイン、絵画と多方面で才能を発揮。NKデパートやジョブス・ハンドプリントのファブリックも手がけた |
| 代表作 | ベルサ(1960年代)、プルーヌス、カーニバル、アダム、スイーデン(Thé)など多数。スタジオ作品(ユニカ)も数多く制作 |
リンドベリとグスタフスベリ

1937年にグスタフスベリに入所したリンドベリは、伝説的な陶芸家ヴィルヘルム・コーゲに師事しました。コーゲの後を継いでアートディレクターに就任すると、彼はグスタフスベリに新たな風を吹き込みます。
芸術性と量産性を両立させるという難題に挑み続けたリンドベリは、「日常の美」という北欧デザインの理念を見事に体現しました。美しいものは特権階級だけのものではなく、すべての家庭の食卓にあるべきだという信念が、彼の仕事を貫いています。
代表的なシリーズ
ベルサ(Berså)
1960年代に発表されたベルサは、リンドベリの最も有名なシリーズの一つです。鮮やかな緑の葉をモチーフにしたデザインは、当時の北欧のキッチンを明るく彩りました。現在でもヴィンテージ市場で絶大な人気を誇り、北欧デザインの象徴的存在です。
プルーヌス(Prunus)
繊細な花のパターンが美しいプルーヌスシリーズ。ベルサとは対照的な柔らかい色調で、食卓にエレガントな雰囲気をもたらします。
カーニバル(Karneval)
その名の通り、祝祭的な華やかさを持つカーニバルシリーズ。カラフルなパターンが特徴で、リンドベリの遊び心が存分に発揮された作品です。
スタジオ作品(ユニカ)

量産品とは別に、リンドベリは一点物のスタジオ作品(ユニカ)も数多く制作しました。有機的なフォルムと実験的な釉薬使いが特徴で、彼の芸術的才能がもっとも純粋に表現された領域です。これらのユニカ作品はコレクター市場で非常に高い評価を受けています。
リンドベリのテキスタイルデザイン

陶磁器だけでなく、リンドベリはテキスタイルデザインでも大きな功績を残しました。NKデパートやジョブス・ハンドプリントのために手がけたファブリックは、大胆なパターンと明るい色使いで北欧のインテリアデザインに革新をもたらしました。
なぜリンドベリ作品は今も愛されるのか

半世紀以上前にデザインされた作品が、現代のインテリアにも違和感なく溶け込む——これこそがリンドベリのデザインの真骨頂です。流行に左右されないタイムレスな美しさ、そして「日常を美しく」という普遍的なメッセージは、時代を超えて私たちの心に響き続けています。
当店では、スウェーデンで直接買い付けたリンドベリのヴィンテージ作品を取り揃えております。ベルサからユニカまで、ぜひその魅力を手に取ってお確かめください。